007/スカイフォール

(2012年 / イギリス)

MI6(英国情報局秘密情報部)のエージェント007ジェームズ・ボンドは、各地で潜入捜査をしているNATOの諜報部員の情報が記録されているハードドライブを強奪した敵を追跡し、その組織をあと少しのところまで追い詰める。しかし、あと一歩まで迫ったところで、先に潜入していた同僚エージェント ロンソンが傷を負ってしまう……。

007とガンダムの意外な共通点

007/スカイフォール

僕の記憶が確かなら、007シリーズの映画を観たのは今回初めてです。これまで観ることがなかったのは、別に007が嫌いだったからでもスパイものが苦手だったからでもなく、単に食指が伸びなかったからであります。007がスパイものの金字塔だってことは百も承知していますが、スパイをメインに、あるいはスパイ活動をテーマとした扱った映画など星の数ほどあり、わざわざ総本山の門を叩く必要を感じなかったというわけです。

と言いつつも、どこかで観たことがあったかもしれません。なにせ、1960年代からスタートし、今作で23作目なんですから、一作品まるごとは観たことなかったかもしれませんが、いつかどこかで目に触れていたことはあったかもしれません。ですが、それはとくに問題になりません。問題、と言いますか、凄いと思うのがこの007シリーズは誇るべきは積み重ねてきた伝統に裏付けられた「ブランド」を背負い込んでいるということです。

「ブランド」とはどういうことかというと、「007」と言うだけで「ジェームズ・ボンド、スパイ、イギリス、MI6…」とこれまでの22作で培ってきた伝統ある名称やミッションが、ごく自然に立て続けに連想されるということです。007シリーズに疎遠な僕でも思い浮かぶのですから、往年のファンの方なら思い入れの深いエピソードや、それにまつわるボンド・ガール、ボンド・カーが止めどなく脳裏に湧き上がってくることでしょう。

さて、日本の映画でレジェンドになっている作品ってなんだろうと思いを巡らしてみたら、まっさきに「男はつらいよ」が浮かびました。これは日本人の総意でしょう。それにこちらは全48作。いまのところ007に作品数で優っています。ですが、007とは決定的に違うところがあります。「男はつらいよ」の主人公・車寅次郎はずっと渥美清氏が演じていました。渥美氏が亡くなってから映画は打ち切りとなりました。一方の007はというと、主人公のジェームズ・ボンドはずっと同じ人ではありません。ショーン・コネリーから始まり、現在のダニエル・クレイグまで数人が演じています。それでもジェームズ・ボンドであり007であり続け、現在もそして今後も継続していきます。

こういうブランディングって「ガンダム」シリーズと符合するのではと思いました。ガンダムの元祖はいわゆるファーストガンダム(RX-78)で、そのパイロットはアムロ・レイ。ですが、Zガンダム(パイロット:カミーユ・ビダン)、ZZガンダム(パイロット:ジュドー・アーシタ)といった正規のストーリーだけでなく、Gガンダム、Xガンダム、ガンダムSEED、ガンダムAGEなどのスピンオフ的な作品も、おしなべて「ガンダム」です。あの白い機体に赤と青のライン、とさかみたいな口、サーベルとシールドを装備しているなら、それは誰が乗っていても「ガンダム」なのです。

もちろん、007とガンダムの間に相関関係などありません。ですが、その両者を生み出したイギリスと日本という国。共に古い歴史と伝統を重んじるお国柄であることを考えると、作品づくりにおいても似たところがあるのではないでしょうか。


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