カテゴリー別アーカイブ: ドラマ

マイ・ガール

マイ・ガール

僕が通っていた中学校では、芸術鑑賞会と題して、定期的に全校生徒が体育館に集まって映画を観る機会が設けられていました。それほど頻繁ではなかった(年に1度か2度)と記憶していますが、映画が上映される、まるまる2時間ほどが休講扱いとなったので、映画自体を楽しみにしているというより、退屈な授業がスキップされるからマシと捉えていた生徒も多かったです(かくいう僕もそのひとり)。 在校中に何が上映されたか...[続きを読む]

パリ20区、僕たちのクラス

パリ20区、僕たちのクラス

フランス語にはやはり憧れます。なぜそう思うかという確固とした理由はありません。しいて言えば、フランス語を話せる、あるいは理解があるというだけで教養人とか文化人を連想してしまうからでしょうか。外国語として習得しなければならないのはもちろん英語ですが、「英語話せます」と言うとちゃんと勉強してきた人とか仕事できる人という印象を持ちますが、「フランス語できます」だと芸術家とかロマンチストが真っ先にイメージ...[続きを読む]

扉をたたく人

扉をたたく人

ニューヨークに観光で行った数日間、地下鉄の構内で楽器を演奏している人をよく見かけました。ニューヨークの地下鉄では、ホームや構内での演奏を希望するミュージシャンはまずオーディションを受ける必要があり、それに合格した人が演奏場所を押さえることができるとのことで、タイムズスクエアなどの大きな駅でオーディションを通過したと思われるレベルの高いバンドによく遭遇しました。地下鉄利用客も彼らの演奏を歓迎している...[続きを読む]

カンパニー・メン

カンパニー・メン

身近で起きた経済事件という意味では、2008年のリーマン・ショックは平成のバブル崩壊に比べればインパクトは大きくなかったのですが、世界に与えた影響という面から見つめ直してみるとリーマン・ショックのほうがはるかに甚大でした。アメリカの低所得者向けのサブプライムローンをリーマン・ブラザーズをはじめとした証券会社が目をつけ、証券化し世界中の投資家に販売しました。ですが、その信頼性に疑問符をつけた投資家が...[続きを読む]

50/50 フィフティ・フィフティ

50/50 フィフティ・フィフティ

2012年にがんで死亡した人は36万例にのぼり、男性が47万例、女性が34万例だそうです。死亡数が多い部位は、男性が肺、胃、大腸の順で、女性は大腸、肺、胃となり、男女ともに同じような部位ががんに罹患していることがわかりますが、大きな違いといえば女性が5位に乳房に来ているくらいで、部位別では男女差はほぼないことが見て取れます。ただ、年齡によるがん死亡を見てみると、男女差の違いが見えてきます。男性は、...[続きを読む]

レスラー

レスラー

プロレスは好きで、よくテレビ放送を観ていました。僕が観ていたのは、ジャイアント馬場やアントニオ猪木、天龍源一郎、ジャンボ鶴田、藤波辰爾、長州力らの昭和世代のひとつ上に当たる世代が大暴れしていた時期。もっぱらテレビ観戦だったので、観ていたのは全日本プロレス(のちプロレスリング・ノア)と新日本プロレスというメジャー団体だけでした。全日本は守旧的で非対外的だったけど堅実で正統派のプロレスを見せてくれ、一...[続きを読む]

マグノリア

マグノリア

いつもはうまくいっていたこと、あるいはいつもだったら気にもかけないほど普通にできていたことが、ある時なんらかの理由でできなくなってしまったら、誰だってパニックに陥ります。それは、いつもは冷静だとか完璧主義者だと言われている人にこそ顕著で、普段は物静かで言動で目立つことはないのに、突然顔が上気して金切り声を上げたりデスクを拳でドンドン叩いたりするという場面というのは往々にして遭遇するものではないかと...[続きを読む]

息子のまなざし

息子のまなざし

絶対に許せない相手であるのに我が子のように慈しみ育てる。そんなこと聖人でもない限り、無理に決まっています。何も替えられない大切なものを奪った相手、何不自由なく幸せだった生活を踏みつぶした相手、順風満帆だった人生を奈落の底に突き落とした相手。憎しみや報復の対象とするのが当然であり、そうした激情はいかにそれまで穏やかな生活を送ってきた人であっても共通のものであり、何人からも責められるものでもないはずで...[続きを読む]

画家と庭師とカンパーニュ

画家と庭師とカンパーニュ

高校2年の時に同じクラスになって知り合った友人がいました。友人と言っても、仲が良かったグループに偶然居合わせたといった感じの存在で、僕自身は他の友人とはよくしゃべっていたものの、その彼A君とはそれほど親近感を感じることはありませんでした。特にウマが合わないとか近づきがたい雰囲気があったというわけではなかったのですが、なんとなく直感的に気を許せない何かを感じていました。そんなわけで、A君と行動を共に...[続きを読む]

ル・アーヴルの靴みがき

ル・アーブルの靴みがき

簡単にストーリーを紹介してしまうと、靴磨きの老人マルセルがアフリカからの密航者イドリッサを自宅に匿って目的地のロンドンに送る手助けをするという話です。本来であれば、マルセルが取った行為は密航者を隠匿する犯罪行為であり、描き方次第で切迫感あふれるクライムサスペンスになるところですが、この映画にはそうしたダークな面は一切ありません。むしろ、舞台となった北仏ル・アーヴルに降り注ぐやわらかい陽光のように暖...[続きを読む]