カテゴリー別アーカイブ: あ行

あの日の声を探して

あの日の声を探して

この映画の舞台となっているのは、北カフカス地方の北東部に位置する、ロシア連邦北カフカース連邦管区に属するチェチェン共和国。人口は約100万人で面積は日本の四国ほど、住民のほとんどがイスラム教スンナ派を信仰しています。1991年のソ連解体において、ソ連邦を構成していた共和国が次々に独立宣言をする中、当時自治共和国だったチェチェンも独立を目指しますが、ロシアは自治共和国を共和国に昇格させても独立は認め...[続きを読む]

オーシャンズ11

オーシャンズ11

泥棒とか盗賊というのは常識的に考えれば憎むべき反社会的な存在でありますが、テレビドラマやアニメでは「弱い者の味方」として描かれることがよくあります。彼らがやっていることは「人の物を盗む」ことに違いないのですが、それが結果的には弱い立場の人たちを救うことになるから主役になり得るというわけです。不当にぶん取られた資産を取り戻してくれたり、過度に税を取り立てる為政者から金品を盗んで民衆に還元したり、こう...[続きを読む]

アメリカン・ハッスル

americanhustle

いまも昔も、善良な市民から金品を巻き上げる詐欺師の存在が途絶えたことはありません。人を騙して利益を得ようとする人がいない社会など、どんなに治安の良い国でも実現することは不可能。そのうえ、時代が進むにつれて手法はさまざまに変化し巧妙化していくので、警察とのイタチごっこは終わりません。一方で、詐欺師がターゲットとなる人を騙す心理的アプローチはだいたい共通しています。つまり、「ターゲットが騙されたと気づ...[続きを読む]

A.I.

ai

「愛情遮断症候群」という病気があります。愛情を感じることができない環境で育った子供がかかってしまう病気のことで、睡眠時に分泌されるべき成長ホルモンが分泌されず、発達や成長に遅延が生じてしまいます。言語の遅れや緩慢な動作、乏しい表情、知的発達の遅延、睡眠障害といった症状が生じ、十分な栄養も与えられていない場合も多いため栄養失調状態にあることも少なくないとのことです。この原因はもちろん親の言動にありま...[続きを読む]

アポカリプト

apocalypto

「マヤ文明」と聞いてピクリと反応する人は、おそらく専門家かオカルト愛好家くらいしかいないのではないかと思います。マヤ文明は、紀元前から16世紀にかけて、メキシコ・グアテマラ・ベリーズ・ホンジュラス・エルサルバドルにまたがる「中米」に成立。低地地帯に一種の宗教的都市形成が生じ、巨大なピラミッド型の大神殿や礼祭場、裁判所、市場などが建造されたそうです。たしか、世界史の教科書に出てきた記憶はあるのですが...[続きを読む]

あなたになら言える秘密のこと

thesecretlifeofwords

何かについて思い悩んだり、壁にぶつかったとき、人はどういう行動を取ろうとするでしょうか。これは考えるまでもなく、「助けてほしい」と思うはずです。いや、俺は自分ひとりですべてを解決してきたから、他人に助力を頼むなんてありえない、という人もいるでしょう。でも、ここで僕が意図しているのは、自分でできる範囲を完全に超えていて絶望のあまり立ち往生してしまっている状況のこと。どんなに難解な暗号も瞬時に解けてし...[続きを読む]

永遠の僕たち

永遠の僕たち

「武士道と云ふは死ぬ事と見付けたり」「生きて捕囚の辱めを受けるなかれ」という言葉があるように、日本人の心の奥底には、死に際における振る舞い方がサムライの時代から脈々と受け継がれています。命はもちろん尊いものだけれど、自分にとってもっともふさわしい「死に場所」とは何かという問いかけに腐心してきたのが日本人です。だから、策を弄した卑怯な勝ち方や騙し打ちをしてまで命をつなぐよりは、潔い死に方をするほうが...[続きを読む]

生きてこそ

生きてこそ

僕は雪が軒下にまで積もる地域の出身でもなければ、年一度か二度の大雪で電車遅延に立ち往生する東京に住んでいるので、特別雪を怖ろしい存在と考えてはいません。いやむしろ、雪の予報が出ると、子供のように胸を躍らせるほどで(さすがに大はしゃぎはしませんが)、何かしらのイベントのように捉えているフシがあります。雪が降ったら、特別の防寒用のコートを着て、普段は使わないニット帽を被り、滑り止めの付いた靴を履く。そ...[続きを読む]

イーグル・アイ

イーグル・アイ

民主主義とか平和主義とかいう言葉を聞くと、条件反射的に「自由」を連想する人は多いと思います。そうでなくとも、束縛や隷従といった奴隷社会のようなニュアンスとは異なる、社会の成熟度や国民の教養も高い近代的な国家のことを思い浮かべると思います。その通りだと思います。ローマに滅亡させられ奴隷供給地となったカルタゴや、モンゴル帝国に蹂躙されたユーラシア大陸、スペインやポルトガルの狩場となった南アメリカ、革命...[続きを読む]

es[エス]

es

大学の一般教養授業で、たいていの学生(特に文系では)が受講する「心理学概論」。本屋に行くと「気になる人の心を読む方法」とか「出世するための心理学」みたいなタイトルで並んでいるのをよく目にするため、それに影響されて豆知識を得るようなイメージで受講する学生が多いんじゃないかと思います。かくいう僕もそうでした。一般教養は1年次2年次の単位稼ぎとしての意味合いが強いので(くどいようですが文系では)、選ぶに...[続きを読む]