カテゴリー別アーカイブ: は行

胡同のひまわり

絵を描くことは得意でもないし好きでもありません。むしろかなり苦手意識を持っていて、何かで図示的な説明を求められたとき、ちょっとイラスト書いてみてと言われると、無意識のうちに顔をしかめてしまいます。こんな僕でも、小学生の頃は水彩画マイスターでした。マイスターというのはさすがに言いすぎましたが、中高学年の頃は市や県のコンクールで佳作・入選・特選を取りまくっていたという燦然たる過去があるのです。当時は自...[続きを読む]

はやぶさ 遥かなる帰還

「仕事が楽しくない」と思うことがしょっちゅうあります。いや、しょっちゅうどころか、四六時中そう思っているかもしれません。もちろん、にやけ笑いが出てしまうほど「楽しい」と思う時もありますが、たいていは「楽しくない」と思っており、ムスッと仏頂面をしながら仕事をしていることをつねに意識できてしまっている始末です。理由はわかっています。「任された仕事に真剣になれない」「自分のスキル不足で作業がはかどらない...[続きを読む]

ホビット 決戦のゆくえ

僕が小学生、中学生の頃は、人間以外の種族が住む異世界を描いたファンタジー小説やゲームによく親しんでいました。小説でいちばん好きだったのが「ロードス島戦記」。これは当時のファンタジー小説の代名詞的存在で、この作品がきっかけでファンタジーにどっぷりとハマった人も多いんじゃないかと思います。ゲームでは、友だちの家でやっていたテーブルトークRPGの「ダンジョンズ&ドラゴンズ」で、詳細は忘れてしまいましたが...[続きを読む]

ホリデイ

僕は休日は家でのんびり過ごすほうなので、あちこち旅行に出かけたり買い物に街に繰り出すなんてことはほとんどしません。ゴールデンウィークなどまとまった休みが取れる場合は海外とか積極的に行ったりはしているのですが、週末は引きこもっているのが基本。ごくたまに1泊2日の国内旅行をしたりしてアクティブになることはありますが、本当にレアなケースです。休日とはあくまでも「骨休み」という認識であり(僕が超絶インドア...[続きを読む]

フィールド・オブ・ドリームス

「夢」って何でしょう。いちばんわかりやすい例でいうと、「大きくなったらパイロットになりたい」とか「お金持ちになって外車を乗り回したい」とか「世界を征服したい」とか、サンタクロースには頼めない人間的な成功を求める願望のことなのではないかと思います。要するに、達成するにはハードルが高く現実的には無理かもしれないけど、そこに至るまでの過程で得られる偶発的かつ実益的な成果を期待できるに値する大きな壁とでも...[続きを読む]

ホテル・ルワンダ

1990年から1993年にかけて、フツ族の政府軍とツチ族のルワンダ愛国戦線との間で行われたルワンダ内戦。93年8月のアルーシャ協定により和平合意が成立しましたが、その後もルワンダ愛国戦線の侵攻による北部地域におけるフツの大量移住や、南部地域のツチに対する断続的な虐殺行為などを含む紛争は続きました。そんな中、94年4月、フツ族のハビャリマナ大統領を乗せた飛行機が何者かによって撃墜されたことが引き金と...[続きを読む]

ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ

歌の世界では、歌い手の性別にかかわらず、歌詞の一人称を「僕」にしたり「私」にしたりして性別を逆転させることがよくあります。この傾向は、男性歌手より女性歌手のほうが強いんじゃないかなと思います。男性で一人称を「私」として女性の立場になって歌うケースは演歌では定番ですが、最近のポップスやロックはほとんど聴きません(僕の印象です)。ごくたまに耳にすることがありますが、そういった曲の歌詞は、たいてい時代を...[続きを読む]

星の旅人たち

記録としては951年のものが最古で、最盛期の12世紀には年間50万人を数えたという、サンティアゴ・デ・コンポステーラへの巡礼。813年、隠者ペラギウスは天使のお告げにより、この地に聖ヤコブの墓があることを知らされ、星の光に導かれて司教と信者がヤコブの墓を発見。これを記念して墓の上に大聖堂が建てられました。以来、聖ヤコブの聖遺物が祀られている大聖堂を目指して、世界中から巡礼者が集まってきます。巡礼者...[続きを読む]

ハンター

オーストラリアのブリスベンという街で、短期間のホームステイを経験したことがあります。名目上の目的は語学学習でありましたが、ほんの限られた期間で英語のセンスが身に付くはずもなく、8割方は観光気分。で、それまで英語圏へ渡航したことがなかった僕がなぜオーストラリアを選んだのかというと、アメリカより治安が良く、カナダよりも物価が安く、フィリピンなどではリアルな英語圏文化を味わうことができないからという理由...[続きを読む]

バビロンの陽光

この映画は、2003年にアメリカが引き起こした戦争によってサダム・フセイン政権が崩壊した後のイラクを描いた作品です。それで主人公も当然イラク人だと言いたいところですが、行方不明の父イブラヒムを捜すアーメッドとその祖母は北部クルド人居住区の出身。つまりクルド人です。彼らはヒッチハイクをしたりバスを乗り継いだりしながら、イブラヒムが収容されているとされるナシリヤを目指しますが、その間、クルド語が通じな...[続きを読む]