カテゴリー別アーカイブ: か行

怪盗グルーの月泥棒

僕が子供の頃、たしか日曜の朝とか金曜の夕方から、戦隊が活躍する特撮や巨大ロボットアニメが放送されていて、毎週テレビの前に釘付けだったという記憶があります。そういった番組のストーリーは当然のことながら子供向けなので、ストーリーは、正義のヒーローが地球征服を企む悪の勢力を懲らしめるという単純明快なもの。いわゆる勧善懲悪ものの王道というやつで、水戸黄門や大岡越前のような時代劇にも共通する概念ですが、時代...[続きを読む]

キャスト・アウェイ

「時が解決する」という言葉があります。何か辛いことがあったり取り返しの付かないことをされた人を慰めるために用いられることがほとんどで、傷心した本人が自分自身に言い聞かせる際の用途はあまりないんじゃないかと思います。というか、言われたくない言葉です。絶望に身を焦がされ、まるですべてを失ったかのように目の前が真っ暗になっているのに、「大丈夫。時が解決するから」なんて遠い目をして言われると、正直カチンと...[続きを読む]

グリーンマイル

非常に有名で評価も高い映画ですが、僕にとっては、間延びした感のある退屈な映画だったというのが正直な感想です。この物語の大まかな筋は、コフィという黒人の大男が、女の子ふたりを殺害したかどでで刑務所入りし、ポールら看守たちと交流していくこと。巨漢ながら無邪気で人好きのよさそうな優しさを持ったコフィは、自らにまったく瑕疵はないのに入獄させられたことを一度も釈明することなく、ただひたすら牢の中から、ほかの...[続きを読む]

(500)日のサマー

特定の異性と親しくなって友だち以上の関係を気づきだしたタイミングで、おそらく双方とも確認したいけれどなかなか言い出せないのが「私たち、付き合ってるの?」という質問でしょう。もちろん、どちらかが一方に対して「好きだ」と告白し「OK」を受けて始まった交際であるなら、気にすることではないはず(初期の段階での話ですが)。それでも、なんとなくというか、いつの間にか一緒にいるのが普通になった経緯だとすると、た...[続きを読む]

K-19

動力に原子炉を使用する原子力潜水艦(以下、原潜)。通常動力型潜水艦がディーゼル機関を作動させてスクリューを回すのに対し、原潜は原子力すなわち核分裂により生成される熱エネルギーで水を沸かしてタービンを回すことでスクリューを回転させ航行します。原子炉の形式ですが、現在までのところ加圧水型原子炉(PWR)のみであり、別の代表的な原子炉形式である沸騰水型原子炉(BWR)が採用されたことはないとのこと。潜水...[続きを読む]

キンキー・ブーツ

履いている靴を見ればその人がどういう人かわかるそうです。その的中率たるや90%以上とのことで、そうなるとおちおち外出していられなくなりそうで怖いですね。「足元を見る」という言葉は、相手の弱点を見つけて付け込むという意味ですが、それほど足元、つまり履いている靴はその人をズバリ言い表しているというわけです。いつもピカピカな靴を履いている人は、完璧主義者で仕事もできるけど、小さなミスでも大きく落ち込んで...[続きを読む]

クローサー・トゥ・ザ・エッジ マン島TTライダー

僕が初めてバイク(というか原付)を買ったのは、大学1年の夏。学校が急勾配の山上にあり、自転車での昇り降りが億劫になっていたため、一念発起してなけなしのお金を握りしめバイク屋へ。新品の原付には手が届かないことに愕然とする中、ちょうど体のいい中古が売りだされているのを発見。YAMAHAの何ていう車種か忘れましたが、多少の使用感はあれど全体的にきれい、しかも5万円で予算的にも想定内だったので購入に踏み切...[続きを読む]

コン・ティキ

太平洋の北端のハワイ諸島、西南端のニュージーランド、東端のイースター島の3点を結ぶ、三角形の海域にある島々を指す、ポリネシア。そこに住むポリネシア人のルーツについては、本作の主人公であるトール・ヘイエルダールが唱えた南米からの植民説がありますが、1975年にハワイで建造された双胴の航海カヌー、ホクレアによる数々の実験航海や、言語学的・人類学的な各種の検証により、現在では東南アジア説が定説となってい...[続きを読む]

クロワッサンで朝食を

この映画は、エストニア人女性がパリに来て家政婦をするというストーリーなのですが、内容はともかく、エストニアという名前くらいしか聞いたことのない国のことに強く興味を引かれました。エストニアは、フィンランド湾に面するバルト三国の中で最も北の国であり、南はラトビア、東はロシアと国境を接っしています。面積は九州本島の1.23倍で、人口は134万人、1人あたりのGDPも26000ドルといいますから、小規模な...[続きを読む]

CUBE キューブ

すごく安直な連想ですけど、この映画を観てルービックキューブを思い出さない人はいないのではないかと思います。一面が3×3の正方形で構成された立方体のパズルは、1980年の日本での発売以来、爆発的な人気を獲得。正規品だけでも発売から8か月の間に400万個以上という売り上げを記録したそうです。この現象は日本だけでなく、もちろん世界的にもブームとなり、世界キューブ協会(WCA)という組織が作られ、2年に一...[続きを読む]