カテゴリー別アーカイブ: ま行

ムーラン・ルージュ

僕自身のことを音楽で表現するとしたらどういうものになるんだろうと、ふと思いました。で、思いついたと同時に首を傾げました。音楽にするにしても、僕自身のどの部分、どの時間をメロディーに乗せるのだろうかと。喜びや悲しみ、苛立ち、怒りなどの一時的な感情をいちいち拾い上げていたらきりがないですし、僕の外見、ファッション、言動に着目してみるにしても主観的なものになってしまうだろうし、これまで辿ってきた人生にし...[続きを読む]

ミッドナイト・イン・パリ

パリには一度だけ行ったことがあります。当時、2か月の予定でヨーロッパ各地をバックパック背負って周遊するという計画を立てたなかで、どの街よりいちばん長く旅程を取ったのがパリでした。理由として、事前に調べてリストアップした各都市における観光名所の数が最も多かったということもありますが、やはり「パリ」という街に対する憧れにも似たイメージが強烈過ぎて、たとえ見どころが多くなくとも長く滞在すべきという意識が...[続きを読む]

メニルモンタン 2つの秋と3つの冬

メニルモンタン 2つの秋と3つの冬

「ドラマみたいな恋」したことありますかって聞かれたら、即座に「ありません」と答えます。いえ、恋愛自体はしたことあります。でも、その恋愛が「ドラマみたい」だったかと思い返すと、何ひとつ思い当たる節がなく、ため息をついてしまいますね。僕はどちらかと言うと、と言うか圧倒的に片想いだったので、確実に振り向いてもらえない状況の中、辛い気持ちに身を貫かれるケースばかりで、起伏どころか急降下しかない恋愛遍歴。そ...[続きを読む]

ミリオンダラー・ベイビー

誰しも、夢や恋やあこがれは抱くものですが、到底乗り越えられそうにない壁に突き当たったら、どうすればいいか大きな選択を迫られることになります。諦め時が肝心と言って気持ちを切り替えて別の目的を探す人もいれば、いやここで踏ん張らないと運命を切り拓くことはできないと根性論をぶつ人もいるでしょう。考えたかは人それぞれなので、どちらが正解かなんて答えがあるはずがありません。でも、ドラマやアニメなどでは圧倒的に...[続きを読む]

マンイーター

「ワニ 人食い」で検索すると、身の毛もよだつようなレポートともに、大きな口を開けた巨大なワニの画像が見られるサイトがいくつもヒットします。中でも、人食いワニと紹介されており桁違いのスケールを誇る「イリエワニ」には戦慄せざるを得ません。体重が1トン以上もあり体長の平均は6mといいますから人間が素手でかなうはずがありません。目の前を通り過ぎるものは何でも食べてしまうという点からして勝てる気がしませんね...[続きを読む]

マイ・ビューティフル・ランドレット

この映画は、パキスタン系でロンドンに住む青年オマールが、友人であるイギリス人のジョニーとコインランドリーの経営を成功させ、ジョニーとの男同士の恋情を深めていくという話。しかし、特にビジネス要素があるわけではなく、旧宗主国と旧植民地との溝は埋まらないながらも、社会的立場が逆転したオマールとジョニーの密な関係を描くことにスポットを当てた作品です。国同士では慣習的な上下関係が存在すれど、個人単位ではそれ...[続きを読む]

ミスティック・リバー

「贖罪」。どんな意味か聞かれて正確に答えられる人はどれほどいるでしょうか。もちろん、罪滅ぼしとか罪を償うとか、言葉の置き換え的な説明は誰でもできると思いますが、ここで焦点としているのはその原型的な意味。もうこのへんで宗教的なにおいがして途端に神との対話みたいな高尚な解説に発展しそうな雰囲気なのですが、調べてみるとたしかに僕には高尚すぎました。そもそも贖罪とは、人間の罪と苦しみからの解放を意味し、広...[続きを読む]

Mommy/マミー

ADHD(注意欠陥・多動性障害)とは、不注意(集中力がない)、多動性(じっとしていられない)、衝動性(考えずに行動してしまう)の3つの症状がみられる発達障害のこと。年齢や発達に不釣り合いな行動が社会的な活動や学業に支障をきたすことがある障害であり、7歳以前に症状が現れるとされています。その具体的な特徴として、まず不注意は、忘れ物が多い、何かやりかけでもそのままほったらかしにする、気が散りやすい、話...[続きを読む]

マリー・アントワネットに別れをつげて

この映画の主人公シドニー・ラボルドは、フランス国王ルイ16世の王妃マリー・アントワネット(以下、マリー)付き朗読係としてヴェルサイユ宮殿に給仕していた実在の人物。ただ、映画では実際の彼女とはかけ離れた創作として描かれているので、彼女の人生を追うことはやめておきます(と言うか、検索して詳細が出てこない)。ですが、ほかに興味深い事実を見つけたので、そちらを追ってみたいと思います。それは、マリー・アント...[続きを読む]

ミルカ

インド、パキスタンといえば、カシミール地方をめぐる小競り合いなどが報じられることからも、仲の良くない国同士というイメージがあると思います。そうした両国が独立から現在まで対立を続けている最大の理由が、宗教間の対立でした。近現代における両国間の歴史を紐解いていくことで、その対立の深さを垣間見てみたいと思います。インド亜大陸(インド、パキスタン、バングラデシュなどがある地域)は、1757年にプラッシーの...[続きを読む]