カテゴリー別アーカイブ: さ行

サン・ジャックへの道

サンジャックへの道

「巡礼」なんて大げさなものではありませんでしたが、僕もある地点を目指して海外を旅したことがあります。その地点とはカンボジアのアンコールワットです。香港からスタートして陸路を伝ってカンボジアまで行くというもので、この旅自体の最終目的地はシンガポールだったのですが、旅を思い立ったきっかけがアンコールワットだったので、実質的にはそこにたどり着くことで旅の目的を果たしたと同じことでした。40リットルくらい...[続きを読む]

ゼロ・グラビティ

ゼロ・グラビティ

「百聞は一見に如かず」という言葉のとおり、テレビの映像や書籍での詳しい解説、見てきた人からの伝聞よりも、実際に自分で現地に赴き自分の目で確かめることほど印象に残ることはありません。「感動的」とか「圧倒的」とか銘打って紹介されている世界各地の名勝がまさにそうで、僕自身それほど多くない国内外の旅行から言葉に表せられないほどの感動を得た経験があります。伊勢神宮の神秘性と崇高さ、中国・西安の兵馬俑で感じた...[続きを読む]

ザ・フォッグ

ザ・フォッグ

霧が街を覆い尽くすと聞いただけで、その向こうから世にも怖ろしい悪鬼がやって来て住民を皆殺しにするような、深い恐怖に身が竦んでしまうのは別にホラー映画の見過ぎでも何でもない、ごく自然な心理作用です。ここで言う霧とは、早朝に視界が薄い乳白色に曇る程度の霧のことではなく、まるで煙幕を張られたように真っ白い気体に周囲を覆われて視界がゼロになる霧のこと。僕はそういう霧には遭遇したことはありませんが、昼夜の寒...[続きを読む]

幸せはシャンソニア劇場から

幸せはシャンソニア劇場から

「シャンソン」と聞くと、日本で言う歌謡曲とか演歌とかの年配者向けの懐メロのことなのかなと勝手に思い込んでいました。ですが、調べてみたらそもそもシャンソン(chanson)はフランス語で「歌」を意味し、特定ジャンルの楽曲を指すものではないとのこと。では、現代も含めたフランスの歌は、押しなべて軽快なアコーディオンの音色に乗せた伸びやかな歌声のものかというとそうでもないわけで(詳しく知っているわけではな...[続きを読む]

水曜日のエミリア

水曜日のエミリア

この映画のキーワードとなっている「SIDS」とは、乳幼児突然死症候群(Sudden Infant Death Syndrome)の略であり、それまで元気だった赤ちゃんが眠っている間に突然死亡してしまう病気とのこと(病気かどうかで異論がある)。日本での発症頻度はおよそ6,000~7,000人に1人と推定され、生後2ヵ月から6ヵ月に多いようですが、注意しなければいけないのは原因がまだわかっていないとい...[続きを読む]

ズーランダー

ズーランダー

小学校の頃は「暗いやつ」と思われることは当時の人間関係において致命的な痛手でした。だから、なるべく明るいやつ、面白いやつと思われることに躍起になっていました。いえ、ほかの同級生が皆同じように思っていたわけではありません。というもの、普通の小学生として振る舞っていればよかったからで、小学生ならではの感性で面白いことは笑い、ふざけるべきところではふざけていればよかったからです。でも、それができなかった...[続きを読む]

ジョニー・マッド・ドッグ

ジョニー・マッド・ドッグ

僕がまだ地元にいた頃、住んでいた小さい町内を、爆音を轟かせながら走り抜けるバイクの一団によく悩まされました。4、5人だったので暴走族というほどの規模ではないため、田舎ヤンキーとでも呼んでおきましょうか。彼らは、いつも大通りを(といっても片道一車線の市道ですが)猛烈なスピードと爆音で駆け抜け、時にはスピーカーから大音量の音楽を垂れ流したり、いい気になって奇声を発したり、とにかくやりたい放題といった感...[続きを読む]

さよなら子供たち

さよなら子供たち

この映画は第二次大戦中のユダヤ人迫害をテーマに描いた作品で、罪のない無邪気な子供たちに突きつけられた戦争の現実を描いた作品として高く評価されています。ナチス・ドイツによるユダヤ人に対する残酷な仕打ちを描いた映画は結構あるのですが、この映画に関しては戦争や拷問などの描写はなく、ただユダヤ人だからという理由で、友情が芽生えつつあった新入生が連行されていくという様が描かれています。ではなぜユダヤ人は迫害...[続きを読む]

スイミング・プール

スイミング・プール

何かを書いている最中、当初思い描いていた展開とはまるで違った方向へと筆が勝手に進み、そのまま予期していなかった結末に至ってしまうことがよくあります。それは、何も考えず思いつきで何かを書きだした時よりも、書く前にプロットや登場人物像を綿密に設定した時のほうがその傾向は顕著に現れるのです。その理由としてよく言われているのが、ストーリー・人物設定が徹底的に練りこまれた物語というものは、その時点ですでに登...[続きを読む]

三国志英傑伝 関羽

三国志英傑伝 関羽

日本人の三国志好きはもう語るまでもないでしょう。漫画やゲームでは三国志を扱ったタイトルが山ほどあるし、本屋に行けば数多くの関連本を手にすることもできます。また、知り合いの中で必ず3人は三国志ファンがいるはずです。三国志に染まるのは中学か高校くらいの少年期で、その多彩なキャラクターと壮大なストーリーの虜になるという過程は、もはや大人への通過儀礼と言ってもいいかもしれません。かくいう僕もそうした三国志...[続きを読む]