クレイジーズ

感染症が発生するには3つの要素が必要とのこと。その3つとは、「感染源」「感染経路」「感受性のある人(感染を受ける可能性のある人)」のことだそうです。ひとつひとつ見ていくと、感染源とは病気の原因となる細菌やウイルスなどの微生物をもっている物や人のことで、感染経路は病原体が体の中に入って行く時の経路、感受性のある人というのは抵抗力が弱く感染しやすい危険性のある人のことを言います。この3つのうち、どれか...[続きを読む]

プレステージ

新興宗教の勧誘や高額羽毛布団などの悪徳商法、高額配当を謳った投資詐欺、最近では振り込め詐欺など、世の中には人を騙すことで利益を得ようという勢力が後を絶ちません。騙す側の手口としては、一般的な社会常識をもってすれば簡単に嘘だと見破れる案件を、巧みな話術で信じこませて金を出させるといったところでしょうか。でも、いくら圧倒的に話術が巧みで、ターゲットの弱みや泣きどころを突いた誘導をしたところで、普通に考...[続きを読む]

マイ・ブルーベリー・ナイツ

食事した後、恋人の口の周りに食べた物の残りカスが付いていたら、あなたはどうしますか。この時にあなたが取る行動で、相手に対する思いの度合いが推し量れるのではないかと思います。「口の周りに何か付いてるよ」と教えてあげるのが一般的だと思うのですが、これはまだふたりの間に距離感があるということではないでしょうか。教えてあげるということは見て見ぬふりをすることより何倍もましなのですが、それでも結局は自分は手...[続きを読む]

あるいは裏切りという名の犬

大学3年になった頃から、とある大手運送会社にて夜勤のアルバイトを始めました。時間に余裕のある大学生だったから、あらゆる職種の中から選択が可能だったわけですが、荷物の仕分けという地味で埃だらけになる仕事、それも夜勤という華やかでもなんでもない業態を選んだのは、単に実入りがよかったからです。繁忙期を除けば仕事はそれほどきつくはなかったし、一度にアルバイトを大量募集するためシフトの組み方も自由だったので...[続きを読む]

バニラ・スカイ

大学生の頃までは、女の子にモテる最大の要素は「ルックス」だと本気で考えていました。つまり、顔が俳優やアイドル並みに美形で、最低でも175センチ以上の長身であれば、それだけで女の子から憧れのまなざしを受けることができるものだと本気で思い込んでいました。OLが結婚相手に求めた条件を高学歴、高収入、高身長とした、いわゆる三高は、さすがに理想の範疇であると青年期の僕も理解していましたが、やはり「ルックス」...[続きを読む]

バンク・ジョブ

株や投資信託、不動産、為替取引などの知識を持っていない人が、一日にして大金持ちになることができる方法といったら、単純に考えて強盗しかありません。それも、大金持ちの家に忍び込んで金庫破りをするか、銀行を襲撃して女性行員を脅して札束を紙袋の中に入れさせるといった力技に頼るくらいしかないでしょう。ほかにも、大企業幹部の子息を誘拐して身代金を要求するとか、爆破予告をして大勢の住民を人質にとって行政を屈服さ...[続きを読む]

パフューム ある人殺しの物語

街を歩いていて欧米人とすれ違った瞬間、鼻をつく香水の強い匂いに眉をひそめることがよくあります。日本人が好む、控えめでほのかに香るタイプではなく、まるでお風呂用洗剤みたいな、およそ外出向けとは思えないその激臭に目眩がするような不快感を催すこともしばしばです。もちろん、欧米人のすべてがそういった強い香水を身にふりかけているわけではないのですが、匂いの強弱はあれど、彼らからは何かしら香水の匂いを感じます...[続きを読む]

アルマゲドン

僕は映画を観るのはDVDかPCなので、映画館に足を運ぶことは滅多にありません。別に外に出るのが億劫だとか映画館の雰囲気が嫌いなのではまったくなく、ただ単に観たい映画を「映画館で観るべきかそうでないか」ではっきり区別していているからです。映画館で観るべき映画とは、要するに大画面、大音響でないと楽しめないか、それに1800円払う価値があるかで判断します。これは完全に僕の価値観なのですけど、僕が思う映画...[続きを読む]

ショーシャンクの空に

それまでごく普通の生活をしていたのに、ある日ふと魔が差して何かの罪を犯してしまい、刑務所で長期間服役することになったとします。所内では、犯した罪に対する悔恨の情と被害者への謝罪の気持ちを胸にしつつ、刑務官の指示をよく守り、また他の受刑者とトラブルを犯すことなく、日々の作業に取り組みます。その後、そうした真面目な態度が認められ改悛の意思があると判断されたため、仮釈放がかなったとしましょう。その際、こ...[続きを読む]

パリ、ジュテーム

パリを舞台に「愛」を描いたオムニバス形式の作品。僕はパリには行ったことがなく、エッフェル塔とか凱旋門とかの観光名所ならまだしも、何区の何公園とかどこどこの有名レストランだとか言われてもちっともわかりません。しかし、全編パリで撮影されたこの映画がなぜ「愛」をテーマにしたかについて何となくわかる気がするし、ロケ地をニューヨークやロンドンなどではなくパリにしたのかもわかる気がしています。なぜかというと、...[続きを読む]