シルミド

シルミド

敵(対立)の存在が明確であればあるほど、物語は面白くなります。僕が脚本の勉強をしていた時、ストーリーを構築する上でまず初めに習ったことが、主人公との対立構造をはっきりと描くことでした。対立を軸に据えることで、主人公の人生における葛藤を生じさせることになり、これにより彼に足枷が加えられたり逆境となって立ちはだかったりする。誰の人生でも選択肢を迫られる葛藤を経験しているので、対立構造が明確なほど主人公...[続きを読む]

オペラ座の怪人

オペラ座の怪人

小学校から高校までの間、文化祭と同時開催だったかどうだったか覚えていませんが、何かのタイミングで合唱コンクールが毎年ありました。たしか課題曲は設けられておらず、候補の曲の中からクラスで自由に一曲決めるやり方で、学年ごとに競うものでした。これが全国でも同じだったのかは知りませんが、僕は高校まで地元の公立に通っていたため、市内の学校はどこも合唱コンクールがあったと思います。ピアノも指揮もできない僕は当...[続きを読む]

ONCE ダブリンの街角で

ONCE ダブリンの街角で

学生時代、アコースティクギターに打ち込んでいました。特に何かをしたいわけでもなく、日がな一日、何かに取り憑かれでもしたかのように、二万円だか三万円だかで買った安物のギターをかき鳴らしていました。音楽の素養もなく、楽譜すらろくに読めない僕は、初心者向けの教則本と一日中にらめっこしながら、とにかく指を動かして体で覚えることが先決と、慣れないコードに四苦八苦しながら雑音をまき散らす毎日。当時住んでいたア...[続きを読む]

妹の恋人

妹の恋人

「妹萌え」という現象があります。要するに、口うるさく生意気な妹に手を焼きながらも愛しく思う、兄が妹に対して持つ疑似恋愛的な現象のことであり、最近のアニメ、特にラノベ原作のアニメではほぼ必須の要素となっています。ただ、実際に妹がいる男性に聞くと「絶対そんなことはない」という意見が大半。なので、これは結局、妹のいない人が願望として持ち続けている幻想であり、血縁関係のない年下の女の子を愛するという「ロリ...[続きを読む]

ロスト・イン・スペース

ロスト・イン・スペース

僕が小学生の頃、学研の「学習」と「科学」という月刊誌がありました。学校でテストの点数を上げるための問題集ではなく、国語や算数、理科などに対する興味をもたらすための学習補助的な雑誌だったと記憶しています。販売スタイルは、本屋などで店頭販売するではなく、学研のおばさんなる委託販売員が購読者宅に直接届けるというもの。うちでも、いつの頃だったか購読するようになり、最初のうちは「学習」と「科学」両方とってい...[続きを読む]

ザ・ダイバー

ザ・ダイバー

外国産映画においてタイトルの邦語訳がすごく重要なのは言うまでもないですが、本当にその作品が訴えようとしていることをベタながらも的確に表しているのならまだしも、まったく的はずれだったり、一時期流行った「ライフ・イズ~」とか「陽だまりの~」とかいう便乗商法の作品には虫唾が走ります。いわゆるアニメでいうところの「OP(オープニング)詐欺」というやつでしょうか。ストーリーは大したことないデジャブ感満載のも...[続きを読む]

ココシリ

ココシリ

中国文化に憧れて、バックパックを背負って各地を数ヶ月単位で旅したことがあります。一度目は北京から西安、成都、重慶、武漢、上海、広州、香港。二回目は大連から長春、ハルビン、北京、西安、洛陽、開封、泰山、天津、北京。三回目は香港から広州、桂林、陽朔、南寧からベトナムへ。いずれも大都市を起点に、世界遺産や歴史的遺物をめぐるものでした。次こそはシルクロード、チベット、あるいは雲南省へと思っていたのですが、...[続きを読む]

アイアンマン

アイアンマン

日本のテレビドラマのほとんどが原作(特にマンガ)ありのものになってしまい、オリジナル脚本の作品が少なくなったという話をよく聞くようになりました。ドラマを制作する側としては人気のある原作ものなら固定ファンをそのまま視聴者できるし、話題性もつくれる。オリジナルでリスクを犯すより確実という考えなんだと思います。一事が万事、都合よくいくわけではありませんが、イメージを壊されたくない熱狂的な原作ファンでない...[続きを読む]

バンテージ・ポイント

バンテージ・ポイント

ひとつのストーリーを別々の登場人物の視点で見せて、いくつかに小分けされた断片的なエピソードをラストで集約させるっていう手法は割とよくありますね。 時系列がバラバラだったり、物語が結果から発生へと逆に進行していったりする実験的な作品とは異なり、直線的な時間軸という原則を壊さず、その瞬間ごとに各々が直面した状況に筋を通しラストへと持っていかなければならないんだから、言うまでもなく脚本家の力量が問...[続きを読む]

デーヴ

デーヴ

80年代、90年代に少年時代だった僕が夢中になって観ていたアメリカ映画ってこんな感じだったなと懐かしみながら見てました。「バック・トゥ・ザ・フューチャー」とか「インディー・ジョーンズ」とかのSF、アドベンチャー、シュワルツェネッガーのアクション、それに「ホーム・アローン」とかのコメディ。挙げればきりがないけど、こういう映画って本当に夢がたくさん詰まっていた。僕が若かったからというわけでは決してなく...[続きを読む]