マイノリティ・リポート

マイノリティ・リポート

「新宿の母」というのに代表されるように、よく当たると評判の占い師がそこらかしこにいて、恋愛や仕事などの運勢を占ってもらうために長蛇の列を作るとか、場合によっては数か月待ちなんていう話を耳にします。本当に当たるからなのか、はたまたメディアで大々的に取り上げられたからなのかはわかりませんが、僕は自分の人生を知るために占い師を訪れたこともなければ、占ってもらおうと思ったこともありません。朝のテレビでスポ...[続きを読む]

生きてこそ

生きてこそ

僕は雪が軒下にまで積もる地域の出身でもなければ、年一度か二度の大雪で電車遅延に立ち往生する東京に住んでいるので、特別雪を怖ろしい存在と考えてはいません。いやむしろ、雪の予報が出ると、子供のように胸を躍らせるほどで(さすがに大はしゃぎはしませんが)、何かしらのイベントのように捉えているフシがあります。雪が降ったら、特別の防寒用のコートを着て、普段は使わないニット帽を被り、滑り止めの付いた靴を履く。そ...[続きを読む]

ザ・シューター/極大射程

ザ・シューター

ひと言に銃といっても、さまざまな種類があることはよく知られたこと。日本に暮らしている以上、現実にそれらの区別ができるほど銃を目にする機会はほとんどないわけですが、そんな中でも一番認知度が高いのは、「拳銃」と呼ばれるもの。ピストルや短銃、ハンドガンなどと呼ばれることもあり、日本では警察官や特別な公務員だけが公に携帯することが許されています。海外では護身用として一般市民が所持することは珍しくないようで...[続きを読む]

ヒューゴの不思議な発明

ヒューゴの不思議な発明

子供の頃からずっと継続していることが、僕にあるかと思い浮かべてみましたが、ありませんでした。習い事やゲーム、漫画、いくつか浮かんできましたが、熱中していたり継続はしていたものの惰性で続けていたりと、ケースはさまざまでしたが、そのうちのどれも大人になったいまになっても続けているものはありません。あれほど好きだった漫画や小説も、あれだけハマったゲームも、いまとなっては振り返ってみて何とか思い出すレベル...[続きを読む]

ポンヌフの恋人

ポンヌフの恋人

「誰かを好きになると、いままで灰色だった世界がバラ色に見える」。恋の始まりを表現としてよく使われるフレーズですね。これは別に大げさな表現でも当てずっぽうな言い回しでもないことは、一度でも恋を経験したことがある人ならわかることだと思います。あの人が話しかけてきてくれた、あの人が笑顔を返してくれた、あの人がじっと見つめていてくれた。気になっている人が自分に少しでも好意的なリアクションをしてくれただけで...[続きを読む]

ニック・オブ・タイム

ニック・オブ・タイム

「時間を盗むことはできない」。言うまでもなく当然のことですが、劇作家、特にシナリオライターと呼ばれる人にとっては、このフレーズが逆説的に作用します。現実の世界において時間は盗めない、しかし作劇においてはストーリーの進行、つまり時間の経過を視覚的に伝えるために、「時間を盗むことはできない」という常識を覆す必要が出てくるからです。具体的にはどういうことでしょうか。たとえば、シーンが切り替わる瞬間、夜空...[続きを読む]

イーグル・アイ

イーグル・アイ

民主主義とか平和主義とかいう言葉を聞くと、条件反射的に「自由」を連想する人は多いと思います。そうでなくとも、束縛や隷従といった奴隷社会のようなニュアンスとは異なる、社会の成熟度や国民の教養も高い近代的な国家のことを思い浮かべると思います。その通りだと思います。ローマに滅亡させられ奴隷供給地となったカルタゴや、モンゴル帝国に蹂躙されたユーラシア大陸、スペインやポルトガルの狩場となった南アメリカ、革命...[続きを読む]

セント・オブ・ウーマン/夢の香り

セント・オブ・ウーマン

僕が初めて香水を付けるようになったのは、大学生になってから。特に体臭が気になるとかというわけではなく、なんとなく「カッコつけたかった」からです。それ以外にも、高校生だと不良みたいに思われこそすれ、大学生になれば逆に対人関係における身だしなみのひとつだと考えていたことにもよります。大学に入ってすぐ付けるようになったのではありませんが、周りの学生たちも付けてるから合わせるという経緯もあり、田舎者の僕に...[続きを読む]

TAXi

taxi

僕はタクシーをほとんど利用したことがありません。したことがないというより、できるだけ「利用したくない」と思っています。別に、タクシー独特のにおいが嫌だとか、メーターが気になって落ち着かないからだとか、運転士との相性が気になるだとかというわけではなく、なんとなく「甘えている」ような気分がしてしまうからです。もちろん、タクシーを利用することが甘えているなんてことは根拠のないことです。それに、公共交通機...[続きを読む]

ナチョ・リブレ 覆面の神様

ナチョ・リブレ

僕は学生時代、大のプロレスファンで、テレビ中継をかかさず観たり実際に観戦に足を運ぶことがよくありました。当時のメジャー団体は全日本プロレスと新日本プロレスのふたつで、それぞれファイティングスタイルに違いが異なり、前者が守勢的で玄人向け、後者が攻撃的でエンターテイメント性という色分けがはっきりとなされていました。当然、プロレスファンの間でも全日派、新日派で分かれていたのですが、僕は初め全日だけで新日...[続きを読む]