タグ別アーカイブ: ジュード・ロウ

A.I.

「愛情遮断症候群」という病気があります。愛情を感じることができない環境で育った子供がかかってしまう病気のことで、睡眠時に分泌されるべき成長ホルモンが分泌されず、発達や成長に遅延が生じてしまいます。言語の遅れや緩慢な動作、乏しい表情、知的発達の遅延、睡眠障害といった症状が生じ、十分な栄養も与えられていない場合も多いため栄養失調状態にあることも少なくないとのことです。この原因はもちろん親の言動にありま...[続きを読む]

ヒューゴの不思議な発明

子供の頃からずっと継続していることが、僕にあるかと思い浮かべてみましたが、ありませんでした。習い事やゲーム、漫画、いくつか浮かんできましたが、熱中していたり継続はしていたものの惰性で続けていたりと、ケースはさまざまでしたが、そのうちのどれも大人になったいまになっても続けているものはありません。あれほど好きだった漫画や小説も、あれだけハマったゲームも、いまとなっては振り返ってみて何とか思い出すレベル...[続きを読む]

ホリデイ

僕は休日は家でのんびり過ごすほうなので、あちこち旅行に出かけたり買い物に街に繰り出すなんてことはほとんどしません。ゴールデンウィークなどまとまった休みが取れる場合は海外とか積極的に行ったりはしているのですが、週末は引きこもっているのが基本。ごくたまに1泊2日の国内旅行をしたりしてアクティブになることはありますが、本当にレアなケースです。休日とはあくまでも「骨休み」という認識であり(僕が超絶インドア...[続きを読む]

ガタカ

砂浜に立って波打つ海を眺めながら「この海の大きさに比べたら自分がどれだけちっぽけな存在かわかる」と、しみじみつぶやくシーンが、ドラマや小説などでよく出てきます。こうした時の主人公の心理状態として、何もかもうまくいかずストレスが溜まっていてヤキが回っているというシチュエーションがほとんど。そんな惨めさで押し潰されそうな自分自身も、海の前に立つと、地球誕生時より続いている有給の営みによりすべてを洗い流...[続きを読む]

マイ・ブルーベリー・ナイツ

食事した後、恋人の口の周りに食べた物の残りカスが付いていたら、あなたはどうしますか。この時にあなたが取る行動で、相手に対する思いの度合いが推し量れるのではないかと思います。「口の周りに何か付いてるよ」と教えてあげるのが一般的だと思うのですが、これはまだふたりの間に距離感があるということではないでしょうか。教えてあげるということは見て見ぬふりをすることより何倍もましなのですが、それでも結局は自分は手...[続きを読む]

Dr.パルナサスの鏡

豊島園だったかどこだったかは忘れましたが、ジェットコースターやフライングパイレーツ、メリーゴーランドなどの遊園地の花型とも言える乗り物に衆目が集まる一方、僕は鏡の小屋(たしかミラーハウスという名前だったような)が好きでした。中に入ると、鏡だらけで自分の姿が奥行きを持ってあちこちに映っていて面白かったこと以上に、進んでいくにつれ次第にこの狭い部屋の中にいることを忘れ、まったく別の世界に降り立ったよう...[続きを読む]

シャーロック・ホームズ シャドウ・ゲーム

学生時代、シャーロック・ホームズの小説はたくさん読みました。パイプをくゆらせながらロッキングチェアに深く腰掛け、「ワトソン君…」なんて余裕たっぷりに話しかけながら名推理を展開する。その鋭い着眼点と深い洞察力で、難解な事件を次々と解決していくさまは、読んでいて痛快であり、当時は僕も一端のシャーロキアンでありました。だから、小説から得た鮮烈な印象によりホームズのイメージはいまでも確固たるものであり、い...[続きを読む]