タグ別アーカイブ: ユマ・サーマン

ギター弾きの恋

中高生のうら若き青年がギターを始める理由ってなんでしょうか。音楽を通して若者特有の複雑な自己を表現したいから、溢れ出る無秩序で爆発的な感情を五線譜にぶつけたいから、バイクではなくステージで爆音を轟かせて自己顕示欲を示したいから、などいろいろ考えられると思います。有り体に言ってしまえば、動機の根底にはあるのは「若者特有のやるせない感情の発露」であり、言葉に乗せてしまうと企業面接向けの受け答え的なのは...[続きを読む]

ガタカ

砂浜に立って波打つ海を眺めながら「この海の大きさに比べたら自分がどれだけちっぽけな存在かわかる」と、しみじみつぶやくシーンが、ドラマや小説などでよく出てきます。こうした時の主人公の心理状態として、何もかもうまくいかずストレスが溜まっていてヤキが回っているというシチュエーションがほとんど。そんな惨めさで押し潰されそうな自分自身も、海の前に立つと、地球誕生時より続いている有給の営みによりすべてを洗い流...[続きを読む]

プロデューサーズ

この映画の可笑しいところは、出資金を募るだけ募っておいて、舞台を大コケさせて1日で打ち切りとし、あとは経理上の操作で差額をせしめようと企むことにあります。ヘボプロデューサーのマックスは、その案を思いついた会計士のレオを新たなプロデューサーとして起用し、1日で打ち切りとなるほどの最低最悪の舞台を作るための人材を求めて奔走。ナチスに心酔しているドイツ人男性が書いたヒトラー賛美の脚本、ゲイで一癖も二癖も...[続きを読む]