タグ別アーカイブ: ロジャー・ドナルドソン

ダンテズ・ピーク

僕がかなり小さかった頃のことですが、ドーンドーンという破裂音とともに、空気が振動するという現象が発生したことがありました。始めは、弟が2階でふざけて飛び跳ねているのかと思いましたが、それにしては音は遠いところから聞こえてくるし、何より空気が震えていることの説明がつきません。テレビを付けてみたら、理由はすぐに分かりました。大島の三原山が噴火したとのことでした。僕の実家は房総半島にあるのですが、物質的...[続きを読む]

バンク・ジョブ

株や投資信託、不動産、為替取引などの知識を持っていない人が、一日にして大金持ちになることができる方法といったら、単純に考えて強盗しかありません。それも、大金持ちの家に忍び込んで金庫破りをするか、銀行を襲撃して女性行員を脅して札束を紙袋の中に入れさせるといった力技に頼るくらいしかないでしょう。ほかにも、大企業幹部の子息を誘拐して身代金を要求するとか、爆破予告をして大勢の住民を人質にとって行政を屈服さ...[続きを読む]

世界最速のインディアン

小学5年生の頃だったと思いますが、僕はクラスの中で1、2を争うほどの俊足の持ち主でした。体育の50メートル走のタイムではつねにトップクラスだったし、サッカーなどの球技をするときも足の早さが重視されるポジションを推されていました。そんな折、秋の運動会に向けてクラス会が開かれ、リレーのアンカーを決める話し合いが持たれました。そこで、僕を含めた足の早い生徒が何人か候補にあがったのですが、その際、担任の教...[続きを読む]