ホリデイ

(2006年 / アメリカ)

会社のクリスマスパーティーで、ロンドンの新聞社に勤めるコラムニストのアイリスは、恋人で同僚のジャスパーが他の女性と婚約したことを知る。一方、ロサンゼルスに住み、ハリウッド映画の予告編の製作会社を経営するアマンダも、恋人のイーサンの浮気に気づき、別れることにした。ウェブサイトを通じて意気投合した二人は、早速お互いの家を交換することにして旅立つ。

休日とは空想の産物である

ホリデイ

僕は休日は家でのんびり過ごすほうなので、あちこち旅行に出かけたり買い物に街に繰り出すなんてことはほとんどしません。ゴールデンウィークなどまとまった休みが取れる場合は海外とか積極的に行ったりはしているのですが、週末は引きこもっているのが基本。ごくたまに1泊2日の国内旅行をしたりしてアクティブになることはありますが、本当にレアなケースです。休日とはあくまでも「骨休み」という認識であり(僕が超絶インドア派だからってこともありますが)、それを押しのけてどこかへ出かけたり活動に参加するということは、その時点で休日が休日でなくなり、会社勤めの延長線をたどってしまったかのような損をした気分になってしまうのです。だから、たまに気まぐれで週末旅行に出かけたり、人と会う機会があったりすると、その時は楽しいと感じても帰宅すると「休み1日無駄に使ってしまった」となってしまいます。週末まるまる家を空けたりでもしたら、次の週末まで骨休みができないことにたいへんなストレスを感じてしまうのです。だったらどこにも行かなければいいじゃないかという話ですが、そうもいかないのが複雑なところ。本当は家でゆっくりしていたいのに、なぜか衝動的に知らないところに行ってみたい時があるんです。服や電化製品などを買うために街に行くのは完全に作業ですが。

では、休日ずっと家にいられるときは何をしているのか。一日中寝てる時もありますが(それはそれで何もできなかったというストレスを感じますが)、本を読んだり映画を見たり音楽を楽しんだり、家でできる人並な趣味をして過ごしているのがほとんど。外に出るにしても、お腹が空いたら近くのスーパーでお菓子を買ったり、小一時間ほど本屋を冷やかしたりして、また屋内活動に勤しむというパターン。食べたくなったら食べて、用を足したくなったらトイレに行って、眠たくなったら寝るという、まったくもって「ニート」と変わらぬ生活で休日を満喫しているのが僕です。それこそ休日がもったいないなんてちっとも思いません。これが真の意味での休日の過ごし方であり、わざわざ週末旅行やイベント参加、まして単発バイトを入れるなど、骨の折れることに休日を消費してしまうことに強い拒否感すら感じます。たとえ収入が得られたとしてもです。だから、よく休日は予定(仕事以外のプライベートな)でスケジュール帳がびっしり詰まっているという人の話を聞きますが、なんだか可愛そうだなと感じてしまいます。休める時に休まないで体に鞭打ってまで動きまわる意味がどこにあるのか、そんなふうに考えてしまうのです。

人によって物事の捉え方は違いますし、行動様式も異なるので、こうした僕の休日の過ごし方に賛同される人もいれば、逆に理解できない人もいるでしょう(むしろこちらのほうが多数派かと)。で、もしかしたら後者の多数派をさらに水増しするようなことになると思うのですが、僕の休日ライフにはもうひとつの行動パターンがあります。それが、「長い休みが取れたらどこに行って何をしようかと空想すること」。国内だったらまず夜行バスでどこどこに行ってそこからローカル線に乗って山奥のパワースポットにお参りしに行こうだとか、海外だったらどこどこの航空会社の路線でどこどこで乗り継いでどこどこに行って地下鉄やバスを使って市内を観光しようだとか、そんなことを延々と空想することに費やしています。休日の起きている時間で半分近くはそうした空想に時間を使っているかもしれません。僕自身からしても非常にネクラな行為だとは思うのですが、包み隠さず言ってしまうと、こうした時間というのはとても楽しいです。バーチャルトリップなんてカッコよく言っていいのかわかりませんが、空想している時間が長くなればなるほど、映像はどんどん鮮明になっていき、空間はリアリティを増してきます。気づかないうちにニヤけてきているのがわかるほどです。で、いつの間にか眠りに落ちているというのがいつものパターンなのですが。

この映画は、まさに僕の空想上の休日を描いた作品でした。実際に映画の展開を追って行動に出ることはないでしょう。でも、こんなようなことを部屋のソファに深く沈み込んで空想に浸っているのです。ありがちなストーリー展開で食傷気味だったし、僕がいつもやっているようにところどころ眠りに落ちてしまったりはしましたが、僕自身の空想を、他人が作った映画という映像表現で疑似体験するというのは、それ自体なかなかに面白い経験でありました。でも、夢から覚めれば(空想の心地よさが抜けると)、途端に現実が襲ってくるのです。映画を観終わってから次の日が月曜日に感じてしまったことは、僕の休日ライフそのものでした。


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