「時が解決する」という言葉があります。何か辛いことがあったり取り返しの付かないことをされた人を慰めるために用いられることがほとんどで、傷心した本人が自分自身に言い聞かせる際の用途はあまりないんじゃないかと思います。というか、言われたくない言葉です。絶望に身を焦がされ、まるですべてを失ったかのように目の前が真っ暗になっているのに、「大丈夫。時が解決するから」なんて遠い目をして言われると、正直カチンと...[続きを読む]
忘れ去られた頃合いの映画を観ることが生きがい。すでに語り尽された旧作映画をいまさらながら評論するエッセイ集です。