カテゴリー別アーカイブ: ま行

ミスト

ミスト

群集心理の端的な特徴として、群衆一人ひとりの思考が単純な動機で簡単に動かされてしまい暴徒化しやすいというのがあります。よく数千数万の人たちが、同じ方向に向かって狂気の入り混じった表情で気勢を上げている映像を見かけますが、あれはまさしくその典型です。群衆一人ひとりは普段は物静かだったり真面目な務め人だったりなのですが、あるきっかけが原因で強烈な罵詈雑言や破壊活動をも厭わない悪鬼と化してしまう。そのき...[続きを読む]

迷子の警察音楽隊

迷子の警察音楽隊

外国の街に到着した早々、当初予定していた計画が狂い、どうしたらいいかわからず途方に暮れてしまった経験は僕にもあります。もうずいぶん前の話になりますが、中国の北京を初めて訪れたときのことです。当時は旅慣れていなかったこともあり、ホテルは行き先さえ把握しておけば部屋にありつけるということが当然だと思い込んでいました。それで、ガイドブックで見つけた、ロケーションがよく一泊の料金も手頃なゲストハウスを目当...[続きを読む]

ミシェル・ヴァイヨン

ミシェル・ヴァイヨン

僕が中学生の頃、友人の間でF1が流行ったことがあります。当時は、アイルトン・セナが全盛だったこともありF1人気は世界的にもすごいものがあったと記憶していますが、F1にまったく興味のなかった僕にはその話題が始まると苦痛の時間にすぎませんでした。セナをはじめ、ネルソン・ピケやミハエル・シューマッハ、アラン・プロストなど、話を聞かされているうち有名なF1レーサーの名前だけは嫌でも覚えていきましたが、肝心...[続きを読む]

ものすごくうるさくて、ありえないほど近い

ものすごくうるさくて、ありえないほど近い

9.11の同時多発テロで破壊されたワールドトレードセンタービルの跡地は、現在アメリカ・ニューヨーク市を代表する観光地「9/11メモリアル」となっており、距離的に近くにある自由の女神を見てから訪れるケースが多いようです。かくいう僕もニューヨークを観光で訪れた時に足を運びました。ガイドブックには完全予約制でウェブサイトから申し込まないと入場できないと書いてありましたがそんなことはなく、近くにある記念館...[続きを読む]

マイ・ガール

マイ・ガール

僕が通っていた中学校では、芸術鑑賞会と題して、定期的に全校生徒が体育館に集まって映画を観る機会が設けられていました。それほど頻繁ではなかった(年に1度か2度)と記憶していますが、映画が上映される、まるまる2時間ほどが休講扱いとなったので、映画自体を楽しみにしているというより、退屈な授業がスキップされるからマシと捉えていた生徒も多かったです(かくいう僕もそのひとり)。 在校中に何が上映されたか...[続きを読む]

ミュンヘン

ミュンヘン

1948年のイスラエル建国宣言以降、イスラエルと周辺アラブ諸国との間では数えきれないほどの戦闘が繰り広げられています。イスラエル建国は、かつてその地に住んでいて、いまはパレスチナ自治区と呼ばれる区域に押し込まれているパレスチナ難民をはじめ、当時の列強と国連の事なかれ主義による取り決めにより、聖地(エルサレムはキリスト、ユダヤ、イスラムの聖地であるが)を異教徒(ユダヤ人)に奪われたアラブ人の強い反発...[続きを読む]

マンマ・ミーア!

マンマ・ミーア!

ABBAが活躍した年代は1970年代半ば~80年代初頭といいますから、僕はリアルタイムで彼らの音楽に接してはいませんし、全世界的に大フィーバーを巻き起こしたということも知りません。僕が初めて世界的なアーティストとして知ったのはマイケル・ジャクソンですから、彼らに熱狂したのはちょうど僕の親か、それよりちょっと若い世代の人たちだったのでしょう。そういえば、僕が初めてABBAを知ったのは、CDプレーヤー...[続きを読む]

マグノリア

マグノリア

いつもはうまくいっていたこと、あるいはいつもだったら気にもかけないほど普通にできていたことが、ある時なんらかの理由でできなくなってしまったら、誰だってパニックに陥ります。それは、いつもは冷静だとか完璧主義者だと言われている人にこそ顕著で、普段は物静かで言動で目立つことはないのに、突然顔が上気して金切り声を上げたりデスクを拳でドンドン叩いたりするという場面というのは往々にして遭遇するものではないかと...[続きを読む]

息子のまなざし

息子のまなざし

絶対に許せない相手であるのに我が子のように慈しみ育てる。そんなこと聖人でもない限り、無理に決まっています。何も替えられない大切なものを奪った相手、何不自由なく幸せだった生活を踏みつぶした相手、順風満帆だった人生を奈落の底に突き落とした相手。憎しみや報復の対象とするのが当然であり、そうした激情はいかにそれまで穏やかな生活を送ってきた人であっても共通のものであり、何人からも責められるものでもないはずで...[続きを読む]

メン・イン・ブラック

メン・イン・ブラック

僕は虫が苦手です。苦手というより恐怖していると言ったほうが近いほどで、あの胴体から飛び出た数本の足がうにゅうにゅ動いているのを想像するだけで背中に激しい悪寒が走ります。特に苦手、いや怖いのがバッタ。あの細長い胴体でピョンピョン跳ねまわっているのはまさに恐怖で、彼らに遭遇する可能性の高い夏場の草むらは僕にとって地獄であり、実際そういうシチュエーションになったとき、恐怖で血の気が引いて卒倒しかけたこと...[続きを読む]