ミッドナイト・イン・パリ

midnightinparis

パリには一度だけ行ったことがあります。当時、2か月の予定でヨーロッパ各地をバックパック背負って周遊するという計画を立てたなかで、どの街よりいちばん長く旅程を取ったのがパリでした。理由として、事前に調べてリストアップした各都市における観光名所の数が最も多かったということもありますが、やはり「パリ」という街に対する憧れにも似たイメージが強烈過ぎて、たとえ見どころが多くなくとも長く滞在すべきという意識が...[続きを読む]

フランシスコの2人の息子

francisco

僕は趣味で楽器を弾くのですが、あくまでも個人的な趣味であって、誰かに聞かせたり誰かと一緒に演奏したりすることはしません。また、音楽を聴くときも、家の中でステレオから流して聴くとか、通勤時や公園のベンチに座ってスマホからイヤホンを通して聴いたりする感じで、他の人と一緒に盛り上がりながら聴くということはしません。別に、音楽好きを隠しているわけではなく、他の人の演奏に嫌悪感を催すからというわけでもなく、...[続きを読む]

フランス組曲

フランス組曲

1940年6月、フランスはドイツ軍によってパリを占領され降伏。ドイツのポーランド侵攻でドイツに宣戦布告した後はしばらく戦火を交えることはありませんでしたが、突如として起きたドイツのオランダ・ベルギー侵攻後、わずか1ヶ月後にパリが陥落し、フランス第三共和政は崩壊しました。6月22日に休戦協定が締結、7月10日には自由地区のヴィシーに親ドイツのフランス政府が成立。形式的にはフランスにヴィシー政府の主権...[続きを読む]

おやすみなさいを言いたくて

1000-times-good-night

戦場カメラマン。特に戦闘や紛争の行われている地域にて戦争や戦闘員、戦争による被害、被害者などを取材するカメラマンのことで、彼らの作品はメディアを通じて目にする機会が多いと思います。中でも、ベトナム戦争で、戦火から逃れるベトナム人母子をとらえた「安全への逃避」は誰もが一度は見たことあると思いますし、僕自身も初めて見たときは強烈なインパクトを受けたことを覚えています。ピュリッツァー賞など国際的な写真コ...[続きを読む]

火の山のマリア

ixcanul

この映画のテーマとなっているのが、南米の先住民族であるマヤ人。メキシコ南部から中央アメリカ北部にかけての地域に居住するアメリカ州の先住民族であり、多数派のスペイン文化に大きく影響を受けつつ伝統的な生活を続けています。「マヤ」と聞くと即座にマヤ文明を想起する通り、紀元前後から16世紀頃までスペインの侵略を受けるまでの大文明を築いてきた人たちのことです。そのマヤ文明の歴史をたどってみると、3世紀には低...[続きを読む]

コロニア

colonia

本作は、一度入ったら二度と出られない狂信的組織からの脱出劇という触れ込みですが、注目すべきは脱出した若い男女よりも、その組織「コロニア・ディグニダ」そのものだと思います。狂信的という意味合いからすれば、誰もがかつてのオウム真理教事件を思い出しますね。そのイメージとして、彼らは一般社会から隔絶した地域で、強大な権力を持ったアイコン的存在のもとで独自の集団生活を営み、日々、神との邂逅だとか超常現象の発...[続きを読む]

ソハの地下水道

indarkness

この映画は、第2次世界大戦におけるナチス・ドイツによるユダヤ人迫害を描いた作品です。ヨーロッパ各地に散らばったユダヤ人は、発見されるや強制収容所に連行されるなどの悲劇を被っていたのですが、現地の心ある人たちによって匿われて迫害から逃れることができた人たちもいました。本作もそうしたエピソードのひとつ。ポーランドのルヴフにて、下水修理業者であるレオポルド・ソハが、ユダヤ人を下水道内に誘導し潜伏生活の手...[続きを読む]

アンノウン

unknown

男性が女性に惹かれる理由、女性が男性に惹かれる理由はさまざまあると思いますが、端的に言ってしまうと「異性だから」に落ち着くと思います。別に同性愛者を否定しているわけではありませんが、やはり人間のみならず他の生物でも男女の区別はあり、それぞれが交わって子孫を残していかねばならない宿命を背負っていることを考えると、性的魅力が前提に立たないと惹かれるものも惹かれないと言えるのではないでしょうか。もちろん...[続きを読む]

ラ・ラ・ランド

ラ・ラ・ランド

いつも利用しているスーパー、時間つぶしで入った喫茶店、帰り道に通る商店街、本当は行きたくない歯医者など、その空間に足を踏み入れてふと気づくことがあります。それはBGMの存在です。お店の業態によって存在感はまちまちで、ひたすら軽快でテンポの良い曲を流すところもあれば、これでもかと言うくらいがなり立てるようなところもあり、また教えてくれないと気づかないくらいひっそりと流しているところもあったりします。...[続きを読む]

メニルモンタン 2つの秋と3つの冬

メニルモンタン 2つの秋と3つの冬

「ドラマみたいな恋」したことありますかって聞かれたら、即座に「ありません」と答えます。いえ、恋愛自体はしたことあります。でも、その恋愛が「ドラマみたい」だったかと思い返すと、何ひとつ思い当たる節がなく、ため息をついてしまいますね。僕はどちらかと言うと、と言うか圧倒的に片想いだったので、確実に振り向いてもらえない状況の中、辛い気持ちに身を貫かれるケースばかりで、起伏どころか急降下しかない恋愛遍歴。そ...[続きを読む]