カテゴリー別アーカイブ: か行

この道は母へとつづく

やはり母ものは鉄板です。我が子を思う母のいたいけな姿を活写した作品はもちろん、まだ小学校にも上がっていない幼い子供が見ず知らずの土地まで母親を探しに旅をする話だなんて、聞いただけでも涙腺が緩くなるのが人情というものでしょう。なぜそんなにまで母親をテーマにした作品が受けるのかというと、要するに、ほとんどの人が幼児期に感じた「母性愛」というものが大人になってもずっと記憶に残っているからです。では、その...[続きを読む]

クレイジーズ

感染症が発生するには3つの要素が必要とのこと。その3つとは、「感染源」「感染経路」「感受性のある人(感染を受ける可能性のある人)」のことだそうです。ひとつひとつ見ていくと、感染源とは病気の原因となる細菌やウイルスなどの微生物をもっている物や人のことで、感染経路は病原体が体の中に入って行く時の経路、感受性のある人というのは抵抗力が弱く感染しやすい危険性のある人のことを言います。この3つのうち、どれか...[続きを読む]

96時間/リベンジ

アクションものには、犯人や展開が最後までわからないサスペンス的要素が重視されているものと、とにかくわかりやすい敵を設定して派手なカーチェイスや銃撃戦で追い詰めていくというものにわかれると思いますが、本作は明らかに後者です。しかも、敵がそんなに強くないので、わざわざ主人公ブライアンの元妻レノーアと娘キムが捕まりに行ってあげて危機感を募らせるという展開になっています。いや、実際のプロットではそんなつも...[続きを読む]

海角七号/君想う、国境の南

台湾には2度行ったことがあります。最後に訪れたのがもう5、6年前のことなので随分ご無沙汰になっていますが、それでも旅行中に現地で感じことは鮮明に記憶しています。暖かい気候、おいしい台湾料理、にぎやかな夜市など、思い返せばきりがありませんが、その中でも最も深く印象に残っているのが「違和感がない」ということです。違和感がないということは、まったく別の国に来たという実感がそれほどなく、滞在期間中を通して...[続きを読む]

グッバイ、レーニン!

「嘘も方便」ということわざがあります。嘘をつくことは本来良くないことだが、時と場合によっては許されるという意味です。仏教用語から来ているとのことですが、あまり難しく捉えず、可愛い嘘なら逆に喜ばれるくらいに覚えておいたほうがいいかもしれません。使用例としては、長らく病院で寝たきりの生活をしている人に「今日は顔入りいいね」とか、ニンジンが嫌いな子に「ニンジン食べないとサンタさん来ないよ」とかが考えられ...[続きを読む]

96時間

欧米は「個人主義」、日本は「集団主義」だと言われます。これはもちろん傾向としてでありますが、個々人の差異はあれど、その民族を貫く一本の筋としては間違っていないと思います。思うままに行動できるが責任はその個人が負う「個人主義」に対し、家や会社、学校などの単位で行動し責任は全員で負う「集団主義」。たしかに、欧米人は自分の意見をはっきり主張し自分自身をプロデュースしている印象があり、日本人は何かを決める...[続きを読む]

カンフーハッスル

もうかなり前の話ですが、国際交流活動をしていたとき、香港人の友人から英語名をもらったことがあります。「リチャード」です。名前をつけてくれた彼はたしかウィルソンという英語名で、名付ける際には有名な俳優に似てるからとか特別な意味はなく(僕はリチャード・ギアには全然似てません)、ほぼ思いつきであだ名をつけるような感じなんだそうです。実際、香港では自分で名付けるケースがほとんどで、英語に限ることはなく別の...[続きを読む]

50回目のファースト・キス

僕は物忘れが激しいほうです。何かがひらめいたらその瞬間に忘れるというのはしょっちゅうで、これをやろうと決めてからちょっと集中を途切らせるともうその途端に忘れています。物忘れというより、記憶や考えが吹っ飛ぶというニュアンスが近いです。歯磨きとか着替えとか日常的なルーティーンなら体が覚えているから問題ないと言いたいところですが、それでもふとした瞬間に記憶が飛びます。特に、髪の毛を洗っているとき、あれシ...[続きを読む]

ココシリ

中国文化に憧れて、バックパックを背負って各地を数ヶ月単位で旅したことがあります。一度目は北京から西安、成都、重慶、武漢、上海、広州、香港。二回目は大連から長春、ハルビン、北京、西安、洛陽、開封、泰山、天津、北京。三回目は香港から広州、桂林、陽朔、南寧からベトナムへ。いずれも大都市を起点に、世界遺産や歴史的遺物をめぐるものでした。次こそはシルクロード、チベット、あるいは雲南省へと思っていたのですが、...[続きを読む]