タグ別アーカイブ: ショーン・ペン

ミスティック・リバー

「贖罪」。どんな意味か聞かれて正確に答えられる人はどれほどいるでしょうか。もちろん、罪滅ぼしとか罪を償うとか、言葉の置き換え的な説明は誰でもできると思いますが、ここで焦点としているのはその原型的な意味。もうこのへんで宗教的なにおいがして途端に神との対話みたいな高尚な解説に発展しそうな雰囲気なのですが、調べてみるとたしかに僕には高尚すぎました。そもそも贖罪とは、人間の罪と苦しみからの解放を意味し、広...[続きを読む]

21グラム

人体を構成する臓器の中でもっとも重要なものは何かと聞かれたら、おそらく誰もが「心臓」と答えるのではないでしょうか。お酒を大量に飲む人だったら肝臓、糖尿病を患っている人だったら腎臓といった感じで、人によって意見は分かれるかもしれませんが、命に直結した臓器と言えば心臓というのは異論のない共通認識だと思います。心臓は全身に血液を循環させるポンプの役割を担っている云々という理屈を抜きにしても、また身の危険...[続きを読む]

フェア・ゲーム

「インテリジェンス」って聞くと、メガネかけて分厚い本抱えてる学者然とした、いわゆるインテリを連想してしまいますが、実際はずばり「情報」を意味します。しかし、ここでいう情報とは、テレビのニュースとかインターネットの検索で羅列されたもののことではなく、外交や軍事などで活用するために加工された情報となります。情報には3つの次元があり、加工されていない基礎となる数値や資料(データ)、データをある目的に沿っ...[続きを読む]

ギター弾きの恋

中高生のうら若き青年がギターを始める理由ってなんでしょうか。音楽を通して若者特有の複雑な自己を表現したいから、溢れ出る無秩序で爆発的な感情を五線譜にぶつけたいから、バイクではなくステージで爆音を轟かせて自己顕示欲を示したいから、などいろいろ考えられると思います。有り体に言ってしまえば、動機の根底にはあるのは「若者特有のやるせない感情の発露」であり、言葉に乗せてしまうと企業面接向けの受け答え的なのは...[続きを読む]

イントゥ・ザ・ワイルド

大学時代にすべきことでしなかったことは数えきれないほどありますが、その中でも特に、せずに後悔していることが「できるだけたくさんの人に会うこと」でした。後悔と言うか、そもそもいまでも人見知りが激しく人とは距離を置かないと不安で仕方ない僕が、たとえ大学時代に戻ってもやり直せるはずがないので、女々しい無い物ねだりと言うべきなのでしょうが、とにかく未練を残していることは事実です。まぁ、そういった現実的なこ...[続きを読む]

アイ・アム・サム

知能障害を持った男性サムは、ある日ひょんなことから娘を授かりますが、相手の女性は養育を放棄して逃亡。ルーシーと名づけた彼女を育てることとなったサムは、同じく障害を抱えた仲間や自閉症の隣人に支えられながら、ルーシーとの幸せな生活を送っていきます。しかし、7歳程度の知能しかないサムに対して利発で賢いルーシー。サムには7歳を迎えたルーシーを養育していく能力がないとソーシャルワーカーに判断され、ルーシーは...[続きを読む]