タグ別アーカイブ: デヴィッド・モース

ダンサー・イン・ザ・ダーク

「鬱アニメ」とか「鬱ドラマ」と呼ばれる作品があります。とにかく作風が暗くて、主人公や登場人物が精神錯乱や死といったバッドエンドで終わる内容で、観終わって思わず気分が塞ぎ込んでしまう作品のことを言います。そういう陰惨さが醍醐味で一種の芸術表現であるという見方もありファンも多いとのことですが、「鬱」というネガティブな単語を冠している通り、気が抜けてやる気が起きなくなるものがほとんど。ただ暗く絶望的な内...[続きを読む]

グリーンマイル

非常に有名で評価も高い映画ですが、僕にとっては、間延びした感のある退屈な映画だったというのが正直な感想です。この物語の大まかな筋は、コフィという黒人の大男が、女の子ふたりを殺害したかどでで刑務所入りし、ポールら看守たちと交流していくこと。巨漢ながら無邪気で人好きのよさそうな優しさを持ったコフィは、自らにまったく瑕疵はないのに入獄させられたことを一度も釈明することなく、ただひたすら牢の中から、ほかの...[続きを読む]

16ブロック

一度付いてしまったイメージが完全に固定してしまい、どんなに他の人格を演じたとしても払拭することができない俳優は、パッと思いついただけでも結構いるものです。僕が真っ先に思い浮かぶのは、故渥美清さん。もう芸名が「車寅次郎」だったとしてもまったく違和感のないほど、「渥美清=フーテンの寅さん」というイメージは絶対的。渥美さんが「男はつらいよ」以外に出演している作品をいくつか観ましたが、どこをどう見ても問答...[続きを読む]

ハート・ロッカー

僕は風船が怖くてたまりません。空高く浮かんでいるのはいいんです。細長い尻尾を付けた楕円形が優雅に風に揺られながら、ゆらゆらと宇宙に吸い込まれるように天を目指して上昇していっている姿を見る分には問題ないんです。むしろ、そういう時の風船は好きです。のらりくらりと風まかせに舞っているのがとても楽しげで、それでいて羨ましくもあって、気がついたら消えて見えなくなるまで見つめていたりします。そう、空高く浮かん...[続きを読む]

プルーフ・オブ・ライフ

会社のプロジェクトに携わっている南米のとある国にて、武装ゲリラ集団に誘拐されたエンジニアのピーター。彼を救出すべく敏腕交渉人テリーが、ゲリラと無線での交信を通して居場所の手がかりを掴んでいくと同時に、ピーターのプルーフ・オブ・ライフ(生きていることの証明)を確保していきます。交渉人としてはゲリラ側とピーターの引き渡し交渉すること自体をピーターが生きているという事実として捉えるわけですが、反対にゲリ...[続きを読む]

ワールド・ウォーZ

たとえば、仕事で電話に対応している時、上司から何時にどこそこでミーティングをするという指示が口頭であったとします。とっさのことだったので急いでメモ用紙とペンを探しますが、どこだったかあちこち見回しても見当たりません。そうこうしているうちにミーティングの時間と場所を忘れてしまい、怖い上司に大目玉を食らってしまう。こうなったら、もう頭の中が真っ白です。記憶することなどできようがなく、ひたすらメモ用紙と...[続きを読む]