カテゴリー別アーカイブ: サスペンス

ラスベガスをぶっつぶせ

ラスベガスをぶっつぶせ

ギャンブルはしないことにしています。別に、倫理的に許せないとか、勤勉勤労を否定しているのが気に食わないというわけではなく、単純に「怖い」からしたくないだけです。ギャンブルを怖いと思う背景には、小学生の頃に味わった苦い記憶があり、それがトラウマとなっていまでも僕をギャンブルから遠ざけているのです。その苦い記憶というのは、言うまでもなくギャンブルで大敗したこと。それも、当時小学生だった僕にとって大金で...[続きを読む]

ゴーストライター

ゴーストライター

現在の職業に身を置く前は、ずっとライターをしていました。ライターと言ってもピンからキリまであるわけですが、僕が携わっていた業界は新聞と求人。前者は新聞社系列の編集プロダクションでテレビ局と連動した記事を書いており、後者は広告代理店の求人サイトに掲載する会社紹介文などを書いていました。両方とも(特に前者は)ライター個人の特徴を出さない淡々とした文章が是とされていたので、いわゆる小説とかエッセイといっ...[続きを読む]

ミュンヘン

ミュンヘン

1948年のイスラエル建国宣言以降、イスラエルと周辺アラブ諸国との間では数えきれないほどの戦闘が繰り広げられています。イスラエル建国は、かつてその地に住んでいて、いまはパレスチナ自治区と呼ばれる区域に押し込まれているパレスチナ難民をはじめ、当時の列強と国連の事なかれ主義による取り決めにより、聖地(エルサレムはキリスト、ユダヤ、イスラムの聖地であるが)を異教徒(ユダヤ人)に奪われたアラブ人の強い反発...[続きを読む]

マルホランド・ドライブ

マルホランド・ドライブ

「棺桶の蓋を開けたら、中に入っていたのは自分自身の死体だった」。なんていうシーンを何かの漫画で読んだ記憶があります。決して開けてはいけない棺桶を、相手に脅されて冷や汗ダラダラかきながらたどたどしい手つきで蓋に手をかけ、主人に何をされるかわからないという底知れぬ恐怖のもと開けた瞬間、その中には彼自身が惨殺死体となって埋もれていた。これはもちろん漫画での描写なのでこんなオカルトチックなことは現実に起き...[続きを読む]

スイミング・プール

スイミング・プール

何かを書いている最中、当初思い描いていた展開とはまるで違った方向へと筆が勝手に進み、そのまま予期していなかった結末に至ってしまうことがよくあります。それは、何も考えず思いつきで何かを書きだした時よりも、書く前にプロットや登場人物像を綿密に設定した時のほうがその傾向は顕著に現れるのです。その理由としてよく言われているのが、ストーリー・人物設定が徹底的に練りこまれた物語というものは、その時点ですでに登...[続きを読む]

裏切りのサーカス

裏切りのサーカス

この映画が日本で封切られた時、チケットの半券を提示すれば2回目は1000円で観られるというキャンペーンが展開されていたようです。本国のイギリスで大ヒットしたという実績を引っさげての公開なので、配給会社もさぞや自信を持っていたことでしょう。では、本当に面白い映画なら、別にそういったリピーター割引など企画せずともリピーターが続出するはずなのですが、このケースのようにわざわざ「二度目、真実が見える」とい...[続きを読む]

プレステージ

プレステージ

新興宗教の勧誘や高額羽毛布団などの悪徳商法、高額配当を謳った投資詐欺、最近では振り込め詐欺など、世の中には人を騙すことで利益を得ようという勢力が後を絶ちません。騙す側の手口としては、一般的な社会常識をもってすれば簡単に嘘だと見破れる案件を、巧みな話術で信じこませて金を出させるといったところでしょうか。でも、いくら圧倒的に話術が巧みで、ターゲットの弱みや泣きどころを突いた誘導をしたところで、普通に考...[続きを読む]

バニラ・スカイ

バニラ・スカイ

大学生の頃までは、女の子にモテる最大の要素は「ルックス」だと本気で考えていました。つまり、顔が俳優やアイドル並みに美形で、最低でも175センチ以上の長身であれば、それだけで女の子から憧れのまなざしを受けることができるものだと本気で思い込んでいました。OLが結婚相手に求めた条件を高学歴、高収入、高身長とした、いわゆる三高は、さすがに理想の範疇であると青年期の僕も理解していましたが、やはり「ルックス」...[続きを読む]

バンク・ジョブ

バンク・ジョブ

株や投資信託、不動産、為替取引などの知識を持っていない人が、一日にして大金持ちになることができる方法といったら、単純に考えて強盗しかありません。それも、大金持ちの家に忍び込んで金庫破りをするか、銀行を襲撃して女性行員を脅して札束を紙袋の中に入れさせるといった力技に頼るくらいしかないでしょう。ほかにも、大企業幹部の子息を誘拐して身代金を要求するとか、爆破予告をして大勢の住民を人質にとって行政を屈服さ...[続きを読む]

パフューム ある人殺しの物語

パピューム

街を歩いていて欧米人とすれ違った瞬間、鼻をつく香水の強い匂いに眉をひそめることがよくあります。日本人が好む、控えめでほのかに香るタイプではなく、まるでお風呂用洗剤みたいな、およそ外出向けとは思えないその激臭に目眩がするような不快感を催すこともしばしばです。もちろん、欧米人のすべてがそういった強い香水を身にふりかけているわけではないのですが、匂いの強弱はあれど、彼らからは何かしら香水の匂いを感じます...[続きを読む]