カテゴリー別アーカイブ: か行

この森で、天使はバスを降りた

この森で、天使はバスを降りた

この映画の主人公は、いちいちDVDパッケージのあらすじを読み返すまでもなく、パーシーという女性です。殺人を犯した罪で服役していた刑期を終えたパーシーが、メイン州の森の中にある田舎町ギリアドで人生の再出発をするところから物語は始まり、よそ者を警戒する町の人との触れ合いやぶつかり合いが描かれていきます。少女期からのトラウマにより対人的にぶっきらぼうでありながらも、それでいて人恋しさや愛情への渇望を次第...[続きを読む]

コッホ先生と僕らの革命

コッホ先生と僕らの革命

サッカー日本代表がいわゆる「ドーハの悲劇」で本戦出場を逃した、1994年のアメリカワールドカップ。日本代表が出場できなかった悔しさと無念は開幕と同時にすっかり忘れ、僕はJリーグやアジア地区予選で見ることのなかった世界レベルの選手のプレーに完全に魅了されてしまっていました。ロマーリオ、ドゥンガ、ロベルト・カルロス、ベベット、ロベルト・バッジョ、バティストゥータ、ベルカンプ、ダービッツ、ハジ、ストイチ...[続きを読む]

グラディエーター

グラディエーター

小学校高学年の頃、衆人環視のもと、学校の砂場で因縁深き同級生との“決闘”をしたことを思い出しました。因縁と言っても別に深い怒りや憎しみから生まれたものではなく、それまで仲は悪くなかったのに何らかの行き違いで仲違いしただけだったように記憶しています。だから、決闘と言うには大げさすぎるけど、じゃれ合いと言うには可愛げがないといった程度。どちらかが再起不能にまで殴り合うなんて殺伐としたものではあるはずが...[続きを読む]

ガタカ

ガタカ

砂浜に立って波打つ海を眺めながら「この海の大きさに比べたら自分がどれだけちっぽけな存在かわかる」と、しみじみつぶやくシーンが、ドラマや小説などでよく出てきます。こうした時の主人公の心理状態として、何もかもうまくいかずストレスが溜まっていてヤキが回っているというシチュエーションがほとんど。そんな惨めさで押し潰されそうな自分自身も、海の前に立つと、地球誕生時より続いている有給の営みによりすべてを洗い流...[続きを読む]

神々と男たち

神々と男たち

ごくたまにですけど、僕が住むアパートにもキリスト教教会の人が「お話を聞いてほしいのですが」といった感じで勧誘に訪れます。そのたびに僕は、インターホン越しに「結構です」と冷たくあしらって追い返すということを繰り返しています。おそらく、日本のどこでも、キリスト教に限らず似たような勧誘活動が行われているのでしょうが、考えてみればこれはとても冒険的で危険の伴うことなのではないかとも思うのです。たとえば、自...[続きを読む]

キング・コング

キング・コング

結論から言えば、とても面白い映画でした。「ジュラシックパーク」をほうふつとさせる圧倒的な映像表現と、シンプルなストーリーの中にも人間と獣の心の結びつきを表現した巧みな演技力など見どころは非常に多く、3時間という長尺ですがもうちょっと長くても良かったなというのが本音です。この作品は1933年にアメリカで上映された初代のキングコングをリメイクしたものですが、監督のピーター・ジャクソンはこの初代キングコ...[続きを読む]

グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち

グッドウィルハンティング

主人公のウィルは大学の清掃員のアルバイトしてをしている、いわゆる社会の底辺に属する青年ではあるのですが、記憶力が抜群で高度な数学の問題も即座に説いてしまうという才能を持っています。彼は自身の才能に気づいてはいるものの、気の合う仲間たちと一緒に酒を飲んでバカ騒ぎしたり、気に入らないやつを見かけると途端に喧嘩をふっかけたりする生活に満足していて、社会に出て自分自身を試そうとすることをひたすら拒否してい...[続きを読む]

クラッシュ

クラッシュ

アメリカ合衆国には多種多様な人種が住んでいるということは、いまさら言わずもがなの話。では、どのような人種構成になっているかというと、まず圧倒的多数を占めているのが白人で74%(2006年American Community Surveyより。以下同)。2番目に多いのがヒスパニック系で14.8% (メキシコ系64%)。そのうち43%が西部の州に住み西部の人種の27%ほどを占めていますが、一部のヒスパ...[続きを読む]

きっと、うまくいく

きっと、うまくいく

「大丈夫大丈夫」「いいからいいから」「とりあえずやっとけって」。こういうのは励ましでも慰めでもなんでもなく、根拠のない煽りだったり冷やかしだったりすることがほとんどで、これらをよく口にするのはたいてい自主性のない未成熟な人に決まっています。言われたこちらとしては「はいはい」と話半分で受け流しておけばそれで済むわけですが、何かに真剣に迷っている時だと腹が立つのを通り越して、憎しみさえ感じることもあり...[続きを読む]

恋する惑星

恋する惑星

香港を訪れるバックパッカーなら知らない人はいないと言われている「重慶大厦(チョンキンマンション)」。香港随一の繁華街、尖沙咀(チムサーチョイ)に立地しているこのマンションは、雑貨屋やかばん屋、食堂、両替屋などローカル色満点の店が入居しているだけでなく、各階にびっしりと存在する安宿が旅行者にとっての目玉。僕も初めて香港に旅行に行った時、宿を求めて真っ先に向かったのがこのマンションでした(実際、宿を取...[続きを読む]