カテゴリー別アーカイブ: は行

ブラックホーク・ダウン

1993年10月3日、混迷するソマリア情勢に解決策を見出だせずにいた国連をよそに、アメリカ軍はソマリア民兵のアイディード将軍の副官2人を捕らえる独自作戦を挙行。30分という短時間で片がつくという公算を立てていましたが、作戦中に中型多目的軍用ヘリコプター・ブラックホークが撃墜されたことで様相が一変。以後、モガディシュ市内に取り残されたアメリカ兵を救出する作戦が行われることになります。レンジャー部隊な...[続きを読む]

パリ20区、僕たちのクラス

フランス語にはやはり憧れます。なぜそう思うかという確固とした理由はありません。しいて言えば、フランス語を話せる、あるいは理解があるというだけで教養人とか文化人を連想してしまうからでしょうか。外国語として習得しなければならないのはもちろん英語ですが、「英語話せます」と言うとちゃんと勉強してきた人とか仕事できる人という印象を持ちますが、「フランス語できます」だと芸術家とかロマンチストが真っ先にイメージ...[続きを読む]

50/50 フィフティ・フィフティ

2012年にがんで死亡した人は36万例にのぼり、男性が47万例、女性が34万例だそうです。死亡数が多い部位は、男性が肺、胃、大腸の順で、女性は大腸、肺、胃となり、男女ともに同じような部位ががんに罹患していることがわかりますが、大きな違いといえば女性が5位に乳房に来ているくらいで、部位別では男女差はほぼないことが見て取れます。ただ、年齡によるがん死亡を見てみると、男女差の違いが見えてきます。男性は、...[続きを読む]

プルーフ・オブ・ライフ

会社のプロジェクトに携わっている南米のとある国にて、武装ゲリラ集団に誘拐されたエンジニアのピーター。彼を救出すべく敏腕交渉人テリーが、ゲリラと無線での交信を通して居場所の手がかりを掴んでいくと同時に、ピーターのプルーフ・オブ・ライフ(生きていることの証明)を確保していきます。交渉人としてはゲリラ側とピーターの引き渡し交渉すること自体をピーターが生きているという事実として捉えるわけですが、反対にゲリ...[続きを読む]

ぼくの大切なともだち

もうそんな年齡じゃないけど、たとえば僕が誕生日会やクリスマスパーティーを主催するとしたら、いったい誰を招待するのだろうと考えてみました。正直言って、ものすごく悩んでしまいました。これが友だち付き合いのいい人だったら、たくさんいる友だちの中から誰を呼ぼうか悩むのでしょうけど、僕の場合はその反対です。誰を呼んだら快く承諾してくれるのか深く思案するからではなく、そもそも個人的な集まりに打算抜きで呼べる友...[続きを読む]

八月の鯨

テレビドラマや映画などに登場する頑固じいさんが「頑固」であることを証明するセリフとして「死んでも死にきれん!」というのがよくあります。死にきれないと思う動機はさまざまですが、人生のライフワークとしてきた何かをやり遂げられなかったら末代までの恥とか、自分の息子や娘たちが幸せな環境にないことを一家の家長としてなんとかしてあげたいという責任とかを感じるといった、自らの信念に反する無念からきていることは容...[続きを読む]

バグダッド・カフェ

行きつけのカフェを見つけることは人生における命題のようなものになっています。行きつけと言っても、ただ単に仕事の休憩時間とか帰宅する道すがらの短い時間にコーヒー1杯ひっかけるためだけの、暇つぶし、時間つぶし的に利用できる都合のいいカフェのことではありません。あうんの呼吸で意思疎通できる顔なじみの店主、利用客と一緒にゆったりとした時間を共有し、時折聞こえるカップとコースターが触れ合う乾いた音に心地よさ...[続きを読む]

フライト

この映画について、単なる航空機墜落パニックものではないことは知っていました。一歩間違えれば乗客乗員全員死亡という大惨事になりかねなかった状況の中で、英雄的な判断と操縦で被害を最小限に抑えたウィトカー機長をめぐって展開される、法廷での激しいやり取りがメインに描かれるのだろうと思っていました。しかし、この映画の主題はそのどちらでもなく、アルコール中毒と薬物依存に苛まれているウィトカーの内面をえぐり出す...[続きを読む]

バッファロー’66

限りなく男性の視点で描かれた映画だと感じました。男性目線というより、男性の願望をそのまま映像化した作品と言っていいと思います。その願望とはつまり「ガールハント」です。気に入った女の子にイチかバチかのアタックをしてダンスパーティーに誘うというのが、アメリカ映画でよく描かれる青年男子のガールハントの典型例で、これはこれで健全だと言っていいでしょう。プロム(卒業パーティー)に出席するのに相手の女の子を見...[続きを読む]

バトルシップ

太平洋戦争開戦時、世界三大海軍国の一翼を担っていた日本は、保有トン数と隻数ではアメリカ、イギリスに劣っていましたが、兵員の士気・練度はその両国を凌駕しており、事実上の世界最強海軍国家だったと言われています。日清、日露と立て続けに大国の海軍を打ち破ってきた連合艦隊は、長門、陸奥、大和の超弩級戦艦、旧式ながら高速戦艦として恐れられた金剛型といった超攻撃型の艦隊を揃える一方、零戦に代表される戦闘機、雷撃...[続きを読む]