マゴリアムおじさんの不思議なおもちゃ屋

僕が幼かった頃、街に買い物に出かけるとなると、必ずと言っていいほど「おもちゃ屋」に連れて行ってもらうことを期待したものです。それほど当時は、商店街の個人経営のものから、駅前通りの大型チェーン店、デパートの5階くらいにあったおもちゃ売り場が、街にあふれていたのです。アニメキャラクターの模型やボードゲーム、パズル、ファミコンソフト、プラモデル、ぬいぐるみなどの定番から、指でこすると煙が出る紙や匂いのす...[続きを読む]

モンスター

今月19日、タレントの一ノ瀬文香さんと女優の杉森茜さんが、都内で人前式および披露宴を行ったことがメディアで大々的に報じられました。誰もが知っている大スター同士の結婚だからというわけではなく(僕はまったく存じあげませんでした)、芸能界では異例の同性婚ということで注目を集めましたわけです。一ノ瀬さんはレズビアンであることをカミングアウト、杉森さんは同性が好きであることを自覚していたというバックグラウン...[続きを読む]

ホビット 決戦のゆくえ

僕が小学生、中学生の頃は、人間以外の種族が住む異世界を描いたファンタジー小説やゲームによく親しんでいました。小説でいちばん好きだったのが「ロードス島戦記」。これは当時のファンタジー小説の代名詞的存在で、この作品がきっかけでファンタジーにどっぷりとハマった人も多いんじゃないかと思います。ゲームでは、友だちの家でやっていたテーブルトークRPGの「ダンジョンズ&ドラゴンズ」で、詳細は忘れてしまいましたが...[続きを読む]

グランド・ブダペスト・ホテル

海外旅行などで現地滞在中のホテル探しをするとき、決め手となるのが「星の数」だと思います。いわゆる「3つ星」とか「5つ星」とかの格付けのことですが、これは特に国際的な統一規格があるわけではなく、国や民間の格付け機関が独自に定めた基準に従って格付けをしているとのことです。なので、格付けには、その国ならではの文化や価値観などが色濃く反映されているため、たとえそのホテルがA国では5つ星に値するクオリティを...[続きを読む]

16ブロック

一度付いてしまったイメージが完全に固定してしまい、どんなに他の人格を演じたとしても払拭することができない俳優は、パッと思いついただけでも結構いるものです。僕が真っ先に思い浮かぶのは、故渥美清さん。もう芸名が「車寅次郎」だったとしてもまったく違和感のないほど、「渥美清=フーテンの寅さん」というイメージは絶対的。渥美さんが「男はつらいよ」以外に出演している作品をいくつか観ましたが、どこをどう見ても問答...[続きを読む]

ミニミニ大作戦

全軽自協(全国軽自動車協会連合会)のまとめによると、2013年度の新車販売累計台数354.3万台のうち、軽自動車の販売台数は140.8万台(39.7%)と、ほぼ4割のシェアを占めているとのこと。一世帯あたりの軽自動車普及率も全国平均で51.8%を記録するなど、軽自動車は単なる自動車の一形態ではなく、自動車そのものと言っていいのかもしれません。で、2014年の国内新車販売台数ランキングをチェックして...[続きを読む]

サラの鍵

ヴェロドローム・ディヴェール大量検挙事件(ヴェル・ディヴ事件)とは、ナチス・ドイツの占領下にあったフランスで1942年7月16日~17日に行われた最大のユダヤ人大量検挙事件のこと。フランス国籍ではない外国籍のユダヤ人が一斉に検挙され、その数は1万5000人近くにまで及び、検挙されたユダヤ人はヴェロドローム・ディヴェールという競技場に集められ、ここからアウシュヴィッツをはじめとする東欧各地の絶滅収容...[続きを読む]

ミックマック

「仕返し」って言うと、日本人だったら条件反射的に「仇討ち」のことを思い浮かべると思います。「忠臣蔵」に代表されるように、自分が仕える主君、または所属する組織を不当な手段で貶められたとしたら、燃え上がる怒りを臥薪嘗胆して抑えながら時宜を待ち、いざ好機到来という時に一気に積年の恨みを爆発させて本懐を遂げる。そんなストーリー、日本人なら誰もが登場人物に感情移入し、心震わせながら画面に見いってしまうことと...[続きを読む]

ロード・オブ・ウォー

武器商人とは、その字義通りに定義するなら武器を売る商人のことですが、武器弾薬を販売することで戦争によって私利を図ることから「死の商人」とも呼ばれており、こちらのほうがその本質をより捉えていることから通りがよいのではないかと思います。それも、この“私利”というのがクセモノで、利益になるのであれば敵味方を問わず兵器を販売するスタンスを取るため、戦争が長引かせたり、第三者が介入させて対立構造が複雑化した...[続きを読む]

ギター弾きの恋

中高生のうら若き青年がギターを始める理由ってなんでしょうか。音楽を通して若者特有の複雑な自己を表現したいから、溢れ出る無秩序で爆発的な感情を五線譜にぶつけたいから、バイクではなくステージで爆音を轟かせて自己顕示欲を示したいから、などいろいろ考えられると思います。有り体に言ってしまえば、動機の根底にはあるのは「若者特有のやるせない感情の発露」であり、言葉に乗せてしまうと企業面接向けの受け答え的なのは...[続きを読む]